9AM41|第9回 公認心理師国家試験 過去問
特別支援教育における、支援のための構造化の考え方を踏まえた対応の例に該当しないものを 1 つ選べ。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
この問題では、特別支援教育における構造化の考え方が問われています。
構造化とは、見通しをもちやすくし、何を、どこで、いつ、どの順番で、どのように行うかを分かりやすくする支援です。
解説
特別支援教育における構造化は、特に自閉スペクトラム症など、見通しのもちにくさ、環境変化への不安、手順理解の困難、暗黙のルールの理解の難しさがある児童生徒への支援で重要です。
構造化には、次のような考え方があります。
- 空間を分けて、活動の意味を分かりやすくする。
- スケジュールを視覚化して、時間の見通しをもてるようにする。
- 手順を示して、次に何をするかを明確にする。
- 会話や社会的状況を視覚的に示して、対人場面を理解しやすくする。
本問は「該当しないもの」を選ぶ問題です。選択肢3の「議論の場を構築し、できるだけ多くのアイディアを出すように促す」は、ブレインストーミングや集団討議の促進には関係しますが、構造化の典型的な対応ではありません。
ひっかけポイント
構造化は「自由に発想させる」ことではなく、環境、時間、手順、人とのやりとりを分かりやすく整理する支援です。
公認心理師は、児童生徒の特性を「努力不足」とみなすのではなく、環境調整や視覚的支援によって学びやすさを整える視点をもつことが重要です。
選択肢の確認
1.活動に応じて、マットや机などで空間を分ける。
判定:該当する。
活動内容に応じて空間を分けることは、物理的構造化に当たります。どこで何をするのかが分かりやすくなり、児童生徒が活動に取り組みやすくなります。
2.1 日や週のスケジュールを見えやすいところに掲示する。
判定:該当する。
スケジュールを視覚的に示すことは、時間の構造化に当たります。見通しをもてることで、不安の軽減や行動の切り替えの支援につながります。
3.議論の場を構築し、できるだけ多くのアイディアを出すように促す。
判定:正答。該当しない。
これは集団討議やブレインストーミングに近い対応です。発想を広げることを目的としており、構造化の中心である空間、時間、手順、視覚的支援を明確にする対応ではありません。
4.コミュニケーション場面における登場人物の会話や思考の内容を、イラストと吹き出しで示す。
判定:該当する。
会話や思考をイラストや吹き出しで示すことは、社会的状況やコミュニケーションを視覚的に分かりやすくする支援です。対人場面の理解を助ける構造化の一例といえます。
5.登校したら、教科書を机にしまう、給食袋をロッカーに掛けるなど、一連の流れを手順化する。
判定:該当する。
登校後の行動を手順化することは、活動の流れを明確にする構造化です。何をどの順番で行うかが分かりやすくなり、児童生徒の自立的な行動を支えます。
覚えるポイント
- 構造化は、環境、時間、手順、情報を分かりやすく整理する支援です。
- 視覚的スケジュール、空間の区分、手順化は構造化の代表例です。
- この問題では「該当しないもの」を選ぶため、選択肢3が正答です。
- 特別支援教育では、本人の努力だけでなく環境調整を重視します。