9AM7|第9回 公認心理師国家試験 過去問
探索的因子分析において、各項目に対する各共通因子の影響の程度を表す指標として、最も適切なものを 1 つ選べ。
解答・解説を見る
正解: 4
正答
4
この問題のポイント
この問題では、探索的因子分析における因子負荷の意味が問われています。
「各項目に対する各共通因子の影響の程度」という表現が、因子負荷を示す手がかりです。
解説
探索的因子分析は、複数の観測項目の背後にある共通因子を探索する統計的手法です。心理尺度の作成や構造の検討でよく使われます。
因子負荷は、各項目が各因子とどの程度関連しているかを示す指標です。言い換えると、その項目に対して共通因子がどの程度影響しているかを表します。
例えば、抑うつ尺度の項目で「気分が落ち込む」「興味がわかない」といった項目が同じ因子に高く負荷していれば、その因子は抑うつ気分に関わる因子として解釈できる可能性があります。
ひっかけポイント
因子分析では、因子負荷、共通性、固有値、因子寄与を混同しやすいです。「項目と因子の関係」は因子負荷と覚えます。
心理統計の問題では、指標の定義を正確に区別することが重要です。計算式を丸暗記するよりも、「何と何の関係を表しているか」を押さえると判断しやすくなります。
選択肢の確認
1.共通性
判定:誤り。
共通性は、ある項目の分散のうち、共通因子によって説明される割合を表します。項目全体としてどの程度因子で説明できるかを示す指標であり、各項目に対する各共通因子の影響の程度そのものを表す因子負荷とは異なります。
2.固有値
判定:誤り。
固有値は、ある因子が全体の分散をどの程度説明しているかを表す指標です。因子数を判断する際の参考になりますが、各項目に対する各共通因子の影響の程度を表すものではありません。
3.因子寄与
判定:誤り。
因子寄与は、各因子が全項目の分散をどの程度説明しているかを表します。因子全体の説明量に関わる指標であり、項目ごとの因子との関係を示す因子負荷とは異なります。
4.因子負荷
判定:最も適切。
因子負荷は、各項目と各共通因子との関連の強さ、または各共通因子が各項目に及ぼす影響の程度を表します。本問の説明に合致します。
5.因子間相関
判定:誤り。
因子間相関は、因子同士の相関を表します。斜交回転を用いる場合などに確認されますが、各項目に対する各共通因子の影響の程度を表すものではありません。
覚えるポイント
- 因子負荷は、項目と因子の関連の強さを表します。
- 共通性は、項目の分散が共通因子でどの程度説明されるかを表します。
- 固有値や因子寄与は、因子が全体をどの程度説明するかに関わります。
- 因子間相関は、因子同士の関連を表します。