9PM85第9回 公認心理師国家試験 過去問

心理学基礎-07 注意・実行機能・ワーキングメモリ

視覚情報処理に関わる注意の性質として、最も適切なものを 1 つ選べ。

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正解: 3

正答

3

この問題のポイント

この問題では、視覚情報処理における注意の性質が問われています。

注意は、視線と同じではなく、外的刺激に引き付けられることがあり、範囲や対象を柔軟に変化させることができます。

解説

視覚的注意とは、多くの視覚情報の中から、必要な情報を選択して処理する働きです。

注意には、いくつかの重要な性質があります。

  • 視線を動かさなくても、注意だけを移動させることができる。
  • 急な光や動きなど、外的刺激によって注意が引き付けられることがある。
  • 注意を向ける範囲は、狭くも広くも調整できる。
  • 一定の限界はあるが、複数の対象に注意を配分できる場合がある。

例えば、複数物体追跡の課題では、視覚場面内の複数の対象を同時に追跡できることが示されています。このことから、注意は必ずしも一つの物体にしか向けられないわけではありません。

認知心理学でのポイント
注意は、スポットライトのように対象を選ぶ働きとして説明されることがありますが、その範囲や移動は固定的ではありません。

本問では、視覚的注意の性質として最も適切なのは、「注意は同時に複数の物体に向けることができる」です。

選択肢の確認

1.注意は先回りして移動しない。
判定:誤り。
注意は、手がかりや予測に基づいて、視線より先に特定の場所や対象へ向けられることがあります。したがって、注意は先回りして移動しないとはいえません。

2.注意は外的要因によって引き付けられない。
判定:誤り。
注意は、急な音、強い光、突然の動きなどの外的要因によって自動的に引き付けられることがあります。これは外発的注意の働きとして理解できます。

3.注意は同時に複数の物体に向けることができる。
判定:最も適切。
注意には容量の限界がありますが、複数の対象へ同時に配分できる場合があります。複数物体追跡のような現象からも、注意を複数の物体に向けられることが示されています。

4.注意を一度に向けることができる範囲は変化しない。
判定:誤り。
注意を向ける範囲は、課題や状況によって変化します。狭い範囲に集中することも、広い範囲に注意を広げることもあります。

5.注意を向けることは視線を向けることと同一である。
判定:誤り。
注意と視線は同一ではありません。視線を動かさずに注意だけを別の場所へ向けることができます。これを covert attention と呼ぶことがあります。

覚えるポイント

  • 注意は、視覚情報の中から必要な情報を選択する働きです。
  • 注意は視線と同一ではなく、視線を動かさずに移動できます。
  • 注意は外的刺激に引き付けられることがあります。
  • 注意の範囲は固定ではなく、課題に応じて変化します。
  • 注意は限界をもちつつも、複数対象へ配分できる場合があります。

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