35AM71|第35回 臨床工学技士国家試験 過去問
ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)について正しいのはどれか。
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正解: 1
正答
1
公式正答は 1 です。正答内容は トロンビンが増加する。 です。
この問題のポイント
免疫性HITでは、ヘパリンと血小板第4因子(PF4)の複合体に対する抗体が血小板を活性化し、強いトロンビン生成と血栓傾向を起こします。血小板数は減っても、主な危険は出血より血栓です。
解説
HIT抗体のFc部分が血小板Fc受容体へ結合すると、血小板活性化、凝固促進微小粒子放出、単球・内皮の活性化などを介してトロンビン生成が増えます。そのため静脈・動脈血栓症を来し得ます。
HITを疑ったら、ヘパリンコーティング回路を含め全てのヘパリン曝露を中止し、必要に応じアルガトロバンなどの非ヘパリン抗凝固薬を用います。通常発症型はヘパリン開始5〜10日後が典型ですが、直近にヘパリン曝露があり抗体が残っていれば急速発症する例もあります。
選択肢の確認
選択肢1:トロンビンが増加する。
正答です。 抗体を介する血小板・単球活性化によってトロンビン生成が強まり、血栓形成へつながります。
選択肢2:出血性合併症を起こしやすい。
正答ではありません。 血小板減少を伴いますが、HITの主徴・主要合併症は出血ではなく血栓です。出血が患者背景や治療に伴って起こる可能性まで否定するものではありません。
選択肢3:血小板第X因子が関与する。
正答ではありません。 HITの抗原形成に関与するのは血小板第4因子PF4です。「血小板第X因子」はHITの機序を表しません。
選択肢4:ヘパリンコーティング回路の使用により回避できる。
正答ではありません。 コーティングされたヘパリンへの曝露でも安全に回避できるとはいえず、HIT疑い・診断時はヘパリンコーティングを含む全ヘパリンを中止します。
選択肢5:ヘパリン投与直後に発症することが多い。
正答ではありません。 初回曝露では一般に抗体形成を経て5〜10日後に発症します。最近の曝露がある場合の急速発症は例外としてあり得ますが、「直後が多い」は不適切です。
覚えるポイント
- HITは「血小板減少+トロンビン増加+血栓傾向」です。
- 抗原はヘパリン-PF4複合体で、PF4は血小板第4因子です。
- 疑ったらコーティングを含む全ヘパリンを中止します。
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