35PM50|第35回 臨床工学技士国家試験 過去問
図の回路でab間の正弦波交流電力(有効電力)を求める式として正しいのはどれか。

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正解: 4
正答
4
公式正答は 4 です。正答内容は (電圧の実効値)×(電流の実効値)×(力率) です。
この問題のポイント
正弦波交流の有効電力は (P=V_{\mathrm{rms}}I_{\mathrm{rms}}\cos\varphi) です。実効値の積は皮相電力、力率 (\cos\varphi) を掛けたものが有効電力です。振幅値は実効値の (\sqrt 2) 倍なので、振幅値同士の積には2倍の係数が入ります。
解説
正弦波交流で電圧と電流の位相差を (\varphi) とすると、
(P=V_{\mathrm{rms}}I_{\mathrm{rms}}\cos\varphi)
です。ここで (S=V_{\mathrm{rms}}I_{\mathrm{rms}}) は皮相電力、(\cos\varphi=P/S) は力率です。振幅値を (V_p、I_p) とすれば (V_p=\sqrt2V_{\mathrm{rms}}、I_p=\sqrt2I_{\mathrm{rms}}) なので、(V_pI_p=2V_{\mathrm{rms}}I_{\mathrm{rms}}=2S) です。したがって振幅値の積へ力率を掛けた選択肢3は (2P) となり、有効電力式ではありません。
選択肢5の「無効率」は標準的な用語ではありません。ただし、ここで (\sin\varphi) を意味すると解釈すれば、(V_{\mathrm{rms}}I_{\mathrm{rms}}\sin\varphi) は無効電力 (Q) の大きさを表し得ます。有効電力を求める式ではないことが不正解の理由です。
選択肢の確認
選択肢1:(電圧の振幅値)×(電流の振幅値)
正答ではありません。 正弦波では振幅値の積は (V_pI_p=2V_{\mathrm{rms}}I_{\mathrm{rms}}=2S) です。力率も含まず、有効電力 (P) を表しません。
選択肢2:(電圧の実効値)×(電流の実効値)
正答ではありません。 (V_{\mathrm{rms}}I_{\mathrm{rms}}) は皮相電力 (S) です。有効電力にするには、位相差を反映する力率 (\cos\varphi) をさらに掛けます。
選択肢3:(電圧の振幅値)×(電流の振幅値)×(力率)
正答ではありません。 (V_pI_p\cos\varphi=2V_{\mathrm{rms}}I_{\mathrm{rms}}\cos\varphi=2P) となり、正しい有効電力の2倍です。振幅値と実効値を混同しています。
選択肢4:(電圧の実効値)×(電流の実効値)×(力率)
正答です。 (P=V_{\mathrm{rms}}I_{\mathrm{rms}}\cos\varphi) は正弦波交流の有効電力の定義式です。実効値の積である皮相電力へ力率を掛けています。
選択肢5:(電圧の実効値)×(電流の実効値)×(無効率)
正答ではありません。 「無効率」を (\sin\varphi) とみなすなら、この積は無効電力 (Q) に対応します。有効電力 (P) に必要なのは力率 (\cos\varphi) です。
覚えるポイント
- 有効電力は (P=V_{\mathrm{rms}}I_{\mathrm{rms}}\cos\varphi)、皮相電力は (S=V_{\mathrm{rms}}I_{\mathrm{rms}})。
- 正弦波の振幅値は実効値の (\sqrt2) 倍なので、振幅値同士の積は実効値同士の積の2倍。
- 無効電力は (Q=V_{\mathrm{rms}}I_{\mathrm{rms}}\sin\varphi) で、有効電力とは区別する。
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