38PM82|第38回 臨床工学技士国家試験 過去問
図のような長さL、断面積Aのステンレス棒の両端を力Fで引っ張ったとき、棒の長さがΔL伸びた。正しいのはどれか。 a.Aは小さくなる。 b.応力はAに比例する。 c.長さ方向のひずみはΔLである。 d.ひずみを応力で除したものを弾性率という。 e.フックの法則が成り立つとき、FとΔLは比例する。

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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
この問題では、棒を引っ張ったときの応力、ひずみ、弾性率、フックの法則が問われています。
小項目の正誤は次のように整理します。
- a:正しい
- b:誤り
- c:誤り
- d:誤り
- e:正しい
したがって、a、eを含む選択肢2が正答です。
解説
図では、長さL、断面積Aのステンレス棒を両端から力Fで引っ張っています。棒は長さ方向にΔLだけ伸びます。
棒を引っ張ると、長さ方向には伸びますが、横方向には縮む傾向があります。これはポアソン効果です。ステンレスのような一般的な材料では、引張により断面積Aは小さくなります。
応力は、単位面積あたりに作用する力です。
- 応力 σ = F / A
したがって、応力は断面積Aに比例するのではなく、Aが大きいほど小さくなります。
長さ方向のひずみは、元の長さLに対する伸びΔLの割合です。
- ひずみ ε = ΔL / L
ひずみは長さそのものではなく、比で表される無次元量です。したがって、ΔLそのものをひずみとするのは誤りです。
弾性率、特にヤング率Eは、応力をひずみで割ったものです。
- E = σ / ε
「ひずみを応力で除したもの」は弾性率ではなく、弾性率の逆数に相当します。
フックの法則が成り立つ範囲では、応力とひずみは比例します。
- σ = Eε
これに、
- σ = F / A
- ε = ΔL / L
を代入すると、
- F / A = E × ΔL / L
したがって、
- F = E A / L × ΔL
となります。
E、A、Lが一定なら、FとΔLは比例します。
図で見るポイント
図では、棒の長さL、断面積A、引張力F、伸びΔLの関係を見ます。長さ方向の伸びだけでなく、断面積がどう変化するかも考えます。
ひっかけポイント
ひずみはΔLではなく、ΔL / Lです。また、弾性率は「応力 ÷ ひずみ」であり、「ひずみ ÷ 応力」ではありません。
選択肢の確認
1.誤り。
選択肢1はa、bの組合せです。aは正しいですが、bが誤りです。応力はAに比例せず、σ = F / Aで表されます。
2.正しい。
選択肢2はa、eの組合せです。引張により断面積Aは小さくなり、フックの法則が成り立つ範囲ではFとΔLは比例します。
3.誤り。
選択肢3はb、cの組合せです。応力はAに比例せず、長さ方向のひずみはΔLではなくΔL / Lです。
4.誤り。
選択肢4はc、dの組合せです。ひずみはΔL / Lであり、弾性率は応力をひずみで除したものです。
5.誤り。
選択肢5はd、eの組合せです。eは正しいですが、dが誤りです。弾性率はひずみを応力で除したものではありません。
覚えるポイント
- 応力は σ = F / A です。
- ひずみは ε = ΔL / L です。
- 弾性率は E = σ / ε です。
- フックの法則では σ = Eε が成り立ちます。
- 引張では長さ方向に伸び、横方向には縮むため、断面積Aは小さくなります。
- フックの法則が成り立つ範囲では、FとΔLは比例します。