39PM80|第39回 臨床工学技士国家試験 過去問
図のように 7 m/s の速さで滑ってきた質量 2 kg の物体が傾斜角 30°の斜面を登って行った。最高点に達したときの高さ H[m]に最も近いのはどれか。 ただし、水平面および斜面での摩擦は無視できるものとし、重力加速度の大きさを 9.8 m/s² とする。

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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
この問題では、力学的エネルギー保存則を使って、物体が到達する最高点の高さ H を求めます。
摩擦が無視できるため、最初に物体がもっていた運動エネルギーが、最高点では重力による位置エネルギーに変わります。
図には質量 2 kg、速度 7 m/s、斜面角度 30°が示されていますが、高さ H だけを求める場合、斜面角度 30°は直接使いません。
解説
摩擦がないので、力学的エネルギーは保存されます。
最初、物体は速さ 7 m/s で運動しているため、運動エネルギーをもっています。
- 運動エネルギー = 1/2 × m × v^2
最高点では、物体の速度は一瞬 0 になるため、運動エネルギーは 0 になります。その代わり、上昇した高さ H による位置エネルギーをもっています。
- 位置エネルギー = m × g × H
摩擦がないので、
- 最初の運動エネルギー = 最高点での位置エネルギー
となります。
式を立てると、
- 1/2 × m × v^2 = m × g × H
両辺に m があるため、質量は打ち消されます。
- 1/2 × v^2 = g × H
H について解くと、
- H = v^2 / (2g)
値を代入します。
- v = 7 m/s
- g = 9.8 m/s²
したがって、
- H = 7^2 / (2 × 9.8)
- H = 49 / 19.6
- H = 2.5 m
よって、最高点の高さ H は 2.5 m に最も近く、正答は 1.2.5 です。
図で見るポイント
図では、物体が水平面を 7 m/s で進み、その後 30°の斜面を上っています。求めるのは斜面に沿った距離ではなく、鉛直方向の高さ H です。そのため、エネルギー保存則を使えば、斜面角度を使わずに求められます。
ひっかけポイント
斜面角度 30°が与えられているため、三角比を使いたくなります。しかし、この問題で問われているのは高さ H です。摩擦がない場合、到達できる高さは初速度だけで決まり、質量や斜面角度には依存しません。
選択肢の確認
1.正しい。
運動エネルギー 1/2 × m × 7^2 が、位置エネルギー m × 9.8 × H に変わります。質量 m は打ち消され、H = 49 / 19.6 = 2.5 m となります。
2.誤り。
5 m は、計算で 2g を使わずに近い値を出した場合などに選びやすい値です。運動エネルギーには 1/2 があるため、H = v^2 / g ではなく H = v^2 / (2g) です。
3.誤り。
10 m は高すぎます。初速度 7 m/s の運動エネルギーから到達できる高さは約 2.5 m です。
4.誤り。
20 m は、与えられた速度 7 m/s から考えると明らかに高すぎます。エネルギー保存則に代入すると一致しません。
5.誤り。
25 m はさらに過大です。質量 2 kg をそのまま掛けて大きく見積もる必要はありません。質量は計算途中で打ち消されます。
覚えるポイント
- 摩擦がない場合、力学的エネルギーは保存されます。
- 運動エネルギーは 1/2 × m × v^2 です。
- 位置エネルギーは m × g × H です。
- 最高点では、最初の運動エネルギーが位置エネルギーに変わります。
- H = v^2 / (2g) で求められます。
- この問題では、H = 49 / 19.6 = 2.5 m です。
- 高さだけを求める場合、質量 2 kg と斜面角度 30°は最終結果に影響しません。