68AM039|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問
血清ナトリウムイオンの測定に使用される電極はどれか。2つ選べ。
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正解: 2・4
正答
2(ガラス電極)、4(クラウンエーテル電極)
この問題のポイント
イオン選択性電極の膜材料が、ナトリウム・カリウム・塩化物のどのイオンを選択するかを対応させる問題です。
解説
血清電解質はイオン選択性電極〈ISE〉法で測定されます。目的イオンを選択的に通す、または膜内へ取り込む感応膜と比較電極との電位差を測り、その電位がNernstの式に従ってイオン活量の対数に比例することを利用します。ナトリウムイオン〈Na⁺〉には、Na⁺への選択性を調整した特殊なガラス膜電極と、環状構造の空孔へNa⁺を選択的に取り込むクラウンエーテル系イオノフォア電極が使われます。検体を希釈せず測る直接ISE法は血液ガス分析装置など、一定割合で希釈して測る間接ISE法は生化学自動分析装置などで用いられます。間接ISE法では、高脂血症や高蛋白血症で血漿水分率が低下すると偽性低ナトリウム血症が起こり得る点も重要です。カリウムイオン〈K⁺〉にはバリノマイシン、塩化物イオン〈Cl⁻〉には第4級アンモニウム塩が代表的です。
選択肢の確認
1.誤り。酵素電極は酵素の基質特異性を利用するバイオセンサで、グルコース電極などに用いられます。Na⁺を選択する膜電極ではありません。
2.正しい。Na⁺選択性ガラス膜はガラス組成を調整してNa⁺に選択的な膜電位を生じさせ、血清Na測定に利用されます。
3.誤り。バリノマイシンは環状構造がK⁺の大きさに適合するため、代表的なK⁺選択性イオノフォアです。
4.正しい。クラウンエーテルは環の大きさに応じて特定の陽イオンを包み込み、Na⁺選択性電極の膜材料に使われます。
5.誤り。第4級アンモニウム塩は正電荷をもつイオン交換体として、主にCl⁻選択性膜に使われます。
覚えるポイント
- Na⁺はガラス膜またはクラウンエーテル電極で測定します。
- K⁺はバリノマイシン、Cl⁻は第4級アンモニウム塩です。
- 間接ISE法では著しい高脂血症・高蛋白血症による偽性低Naに注意します。
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