68PM023|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問
針筋電図検査において急性脱神経でみられるのはどれか。
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正解: 2
正答
2(陽性鋭波)
この問題のポイント
急性に神経支配を失った筋線維の安静時自発放電と、慢性再支配後の運動単位電位を区別する問題です。
解説
針筋電図では、安静時の自発活動、軽収縮時の運動単位電位、最大収縮時の動員を順に評価します。正常筋は針の移動を止めると電気的にほぼ静かですが、運動神経軸索が障害されて筋線維が脱神経になると、筋線維膜の興奮性が不安定になります。発症直後ではなく一般に1〜3週ほど経過してから、安静時に線維自発電位と陽性鋭波が出現します。陽性鋭波は針電極に向かう最初の鋭い陽性偏位と、それに続く緩徐な陰性成分を示し、個々の筋線維が自発放電している所見です。急性期は活動できる運動単位が失われるため、随意収縮時の動員は減少します。時間が経ち、残存軸索から側芽が伸びて脱神経筋線維を再支配すると、一つの運動単位が大きくなり、高振幅・長持続時間の運動単位電位がみられます。したがって急性脱神経の代表は安静時の陽性鋭波です。
選択肢の確認
1.誤り。急性脱神経では機能する運動単位が減るため、随意収縮時の動員は急速ではなく減少します。
2.正しい。陽性鋭波は脱神経で不安定になった単一筋線維の安静時自発放電で、急性脱神経の代表所見です。
3.誤り。高振幅電位は側芽形成により一つの運動単位が多くの筋線維を支配する、慢性神経原性再支配を示します。
4.誤り。多相性運動単位電位は再支配過程や筋原性変化などでもみられ、急性脱神経を最も直接示す所見ではありません。
5.誤り。ミオトニー放電は頻度と振幅が増減する反復放電で、筋強直性ジストロフィーなどの筋強直性疾患に特徴的です。
覚えるポイント
- 急性脱神経は安静時の線維自発電位・陽性鋭波です。
- 急性期の随意収縮では運動単位の動員が減少します。
- 慢性再支配では高振幅・長持続時間の運動単位電位になります。
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