68PM031|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問
過酸化水素・ペルオキシダーゼ系呈色反応に必要な試薬はどれか。2つ選べ。
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正解: 3・5
正答
3.フェノール、5.4-アミノアンチピリン
この問題のポイント
過酸化水素とペルオキシダーゼを利用する酸化縮合呈色で、対になる二つの色原体を選ぶ問題です。
解説
臨床化学の酵素法では、測定対象を酸化酵素で反応させ、その量に比例した過酸化水素を生じさせる仕組みがよく用いられます。次にペルオキシダーゼ(peroxidase:POD)が過酸化水素を利用して色原体を酸化し、発色物質へ変えます。代表的なトリンダー反応では、4-アミノアンチピリン(4-aminoantipyrine:4-AA)とフェノールまたはフェノール誘導体が酸化縮合し、赤色系のキノンイミン色素を形成します。生成した色素の吸光度は、反応で生じた過酸化水素量、ひいては元の測定対象濃度に対応するため定量できます。例えばコレステロールやグルコースなど、多くの酸化酵素法の終末呈色に応用されます。重要なのは、「過酸化水素を作る前段の酵素反応」と「PODで色を作る後段」を分けて考えることです。アデノシン二リン酸(ADP)は酵素反応の基質や生成物にはなり得ますが、本呈色系の色原体ではありません。還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸などのNAD(P)Hは340 nm付近の吸光度変化を直接追う別系統の測定に使われます。4-ニトロフェノールも合成基質から遊離させて測る方法はありますが、4-AAとフェノールによる本問の酸化縮合の組合せではありません。
選択肢の確認
1.ADP:誤り。アデノシン二リン酸はエネルギー代謝などに関与しますが、POD酸化縮合の色原体ではありません。
2.NAD(P)H:誤り。還元型補酵素として340 nm付近の吸光度測定に用いられ、4-AAとの呈色色原体ではありません。
3.フェノール:正しい。4-AAと酸化縮合してキノンイミン色素を形成する一方の色原体です。
4.4-ニトロフェノール:誤り。酵素基質から遊離した黄色物質として測定する場合はありますが、本問のPOD呈色の対ではありません。
5.4-アミノアンチピリン:正しい。フェノール系化合物と組み合わせる代表的な酸化縮合用色原体です。
覚えるポイント
- 酸化酵素反応で過酸化水素を作り、POD反応で発色させる。
- 代表的な色原体の組合せは4-AAとフェノール系化合物である。
- NAD(P)H法は主に340 nmの吸光度変化を利用する別の測定原理である。
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