69PM033|第69回 臨床検査技師国家試験 過去問
酵素反応で過酸化水素を発生しないのはどれか。
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正解: 5
正答
5(アスコルビン酸オキシダーゼ)
この問題のポイント
酸素を受容体とする酵素でも、還元生成物が過酸化水素か水かによって測定反応への使われ方が異なることを見分ける問題です。
解説
臨床化学の酵素法では、目的物質をオキシダーゼで酸化し、同時に生じる過酸化水素〈H2O2〉をペルオキシダーゼ反応で色素へ変えて定量する仕組みがよく用いられます。グルコースオキシダーゼ、サルコシンオキシダーゼ、アシル補酵素A〈CoA〉オキシダーゼ、グリセロールオキシダーゼはいずれも、基質から受け取った電子を分子状酸素へ渡してH2O2を生成します。これに対してアスコルビン酸オキシダーゼは、アスコルビン酸をデヒドロアスコルビン酸へ酸化する際、酸素を最終的に水まで還元し、H2O2を生成しません。アスコルビン酸は強い還元性をもち、H2O2や発色色素を還元して、H2O2を利用する比色測定を偽低値にすることがあります。そのためアスコルビン酸オキシダーゼは、測定前にアスコルビン酸を除去して干渉を抑える補助酵素として利用されます。
選択肢の確認
1.正答ではない(記述は正しい)。グルコースオキシダーゼはグルコースを酸化し、グルコノラクトンとH2O2を生成します。生成したH2O2を発色に利用できます。
2.正答ではない(記述は正しい)。サルコシンオキシダーゼはクレアチニン酵素法などでサルコシンを酸化し、H2O2を生成します。
3.正答ではない(記述は正しい)。アシルCoAオキシダーゼは脂肪酸のアシルCoAを酸化する過程でH2O2を生成します。
4.正答ではない(記述は正しい)。グリセロールオキシダーゼはグリセロールを酸化し、H2O2を生成する反応に利用されます。
5.正答(記述は誤り)。アスコルビン酸オキシダーゼは酸素を水まで還元するためH2O2を生成せず、主にアスコルビン酸干渉の除去に用いられます。
覚えるポイント
- 多くのオキシダーゼ法は、生成したH2O2をペルオキシダーゼ発色へつなぐ。
- アスコルビン酸オキシダーゼはH2O2を生じず、酸素を水まで還元する。
- アスコルビン酸は還元性によりH2O2発色法を偽低値にし得る。
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