68PM048|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問
H-E 染色標本を別に示す。 この臓器はどれか。

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正解: 5
正答
5.副腎
この問題のポイント
H-E染色像で、被膜直下から連続する副腎皮質の層状構築を見分ける問題です。
解説
画像を表層から観察すると、上端に線維性被膜があり、その直下に小型細胞が小さな塊や弧状に並ぶ薄い層が見えます。さらに深部には、淡明で空胞状に見える細胞が被膜に対しておおむね放射状の索を作る幅広い層が続き、その下にはより小型で濃染する細胞が網目状に並ぶ領域が見えます。これは外側から球状帯、束状帯、網状帯と並ぶ副腎皮質の構築に一致するため、副腎と判断します。特に画像の大部分を占める淡明細胞の太い層が束状帯です。淡明さは、ステロイド合成に用いる脂質が通常の標本作製過程で抜け、細胞質が空胞状に見えるためです。球状帯は主にアルドステロン、束状帯はコルチゾール、網状帯は副腎アンドロゲンを産生します。本画像では皮質の層状構造が判断材料で、髄質を明瞭に確認できる範囲ではありません。矢印、文字ラベル、倍率や計測目盛は表示されていないため、実際に見える被膜と皮質各層の配列のみから判定します。H-Eはヘマトキシリン・エオジン染色の略で、核を青紫色、細胞質や間質蛋白を赤から桃色に染めます。
選択肢の確認
1.視床下部:誤り。神経細胞と神経線維を主体とする中枢神経組織で、被膜下に三層の皮質を作りません。
2.下垂体:誤り。細胞に富む腺性下垂体と淡い神経性下垂体などを区別しますが、この副腎皮質様三層構造はありません。
3.副甲状腺:誤り。主細胞や好酸性細胞からなる充実性内分泌組織で、球状帯・束状帯・網状帯を作りません。
4.膵臓:誤り。外分泌腺房の中に淡いLangerhans島が散在する像を示し、この連続した皮質三層構造とは異なります。
5.副腎:正しい。被膜直下の球状帯、幅広い淡明な束状帯、深部の網状帯という配列が一致します。
覚えるポイント
- 副腎皮質は外側から球状帯、束状帯、網状帯の順である。
- 球状帯はアルドステロン、束状帯はコルチゾール、網状帯はアンドロゲンを産生する。
- 束状帯細胞は脂質が抜けるため淡明・空胞状に見える。
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