68PM047|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問

細胞診標本上でみられる小細胞癌の形態学的特徴はどれか。

解答・解説を見る

正解: 4

正答

4.核の鋳型状配列

この問題のポイント

肺小細胞癌の細胞診でみられる、乏しい細胞質と密な核の重なり方を選ぶ問題です。

解説

小細胞癌は高悪性度の神経内分泌癌で、細胞診では比較的小型でほぼ均一な腫瘍細胞が、散在性または疎な集塊として出現します。細胞質が極めて乏しいため核・細胞質比(nuclear-cytoplasmic ratio:N/C比)が高く、裸核状に見えます。柔らかい核が互いに密着すると、一方の核の輪郭に沿って隣の核がへこみ、鋳型を取ったような形になります。これが核の鋳型状配列、いわゆるnuclear moldingで、本問の正答です。核クロマチンは細かい顆粒状で、核小体は目立たないことが多く、壊れやすい核による核線、挫滅、壊死性背景も診断の手掛かりです。これに対し、癌真珠やオタマジャクシ型細胞は角化を示す扁平上皮癌に典型的です。粘液空胞は粘液産生を示し、腺癌を考える所見です。核偏在は腺系細胞、形質細胞などでみられますが、小細胞癌の最も特徴的な選択肢ではありません。小細胞癌は「小型」という名称だけで判断せず、高N/C比、微細顆粒状クロマチン、核の鋳型状配列、核線という所見の組合せで認識します。

選択肢の確認

1.核の偏在:誤り。腺系細胞や形質細胞様細胞などでみられますが、小細胞癌の代表的所見ではありません。
2.癌真珠:誤り。同心円状の角化を示す扁平上皮癌の組織学的特徴です。
3.粘液空胞:誤り。細胞質内の粘液産生を示し、肺腺癌などを示唆します。
4.核の鋳型状配列:正しい。乏しい細胞質をもつ腫瘍細胞が密着し、隣接核の形に沿って互いにへこむ小細胞癌の特徴です。
5.オタマジャクシ型細胞:誤り。細長い尾状の細胞質と角化を示す扁平上皮癌でみられる所見です。

覚えるポイント

  • 小細胞癌は高N/C比、裸核状、微細顆粒状クロマチンを示す。
  • 核の鋳型状配列と核線は小細胞癌の重要所見である。
  • 癌真珠・オタマジャクシ型細胞は扁平上皮癌、粘液空胞は腺癌を示唆する。

掲載内容は受験学習用に編集しています。正式な正答・採点上の取扱いは、各試験実施機関の発表を優先してください。 情報の確認方法と訂正窓口は編集方針に掲載しています。 本サービスは診断・治療・臨床判断を目的とするものではありません。

問題文・正答・解説に誤りを見つけたら、この問題の誤りを報告する([email protected])までお知らせください。確認して修正します。

関連問題

← 68PM04668PM048 →
学習アプリでこの問題を解く(記録・メモ・カード化)