68PM046|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問

疾患とその診断に有用な染色法との組合せで誤っているのはどれか。

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正解: 3

正答

3.ヘモジデローシス ― toluidine blue染色

この問題のポイント

病変で証明したい物質・構造と特殊染色法の組合せから、誤ったものを見抜く問題です。

解説

ヘモジデローシスでは組織内に鉄を含むヘモジデリンが沈着します。これを証明する代表的な方法はBerlin blue染色、すなわちPerls反応です。酸処理でヘモジデリンから遊離した三価鉄イオンがフェロシアン化物と反応し、不溶性の青色化合物を作ります。toluidine blue染色は酸性粘液多糖などで色素本来と異なる色を示す異染性の観察や、肥満細胞顆粒などに用いられ、鉄沈着の標準的証明法ではありません。よって3の組合せが誤りです。渡辺の鍍銀法は細網線維を黒く描出し、肝硬変における肝小葉構築や線維性隔壁の評価に有用です。azan染色では膠原線維が青く染まり、心筋梗塞後に壊死組織が置換される線維化・瘢痕形成を評価できます。過ヨウ素酸メセナミン銀(periodic acid-methenamine silver:PAM)染色は糸球体基底膜を黒く描出し、慢性糸球体腎炎などの腎生検評価に使われます。Victoria blue染色は弾性線維のほか、肝細胞内のB型肝炎ウイルス表面抗原の検出にも用いられます。特殊染色は色だけでなく、何を化学的・構造的に証明するかで対応させることが重要です。

選択肢の確認

1.肝硬変 ― 渡辺の鍍銀法:正しい。細網線維を描出し、肝小葉構築の乱れや線維性隔壁を評価できます。
2.心筋梗塞 ― azan染色:正しい。膠原線維を青く染め、梗塞後の線維化や瘢痕を明瞭にします。
3.ヘモジデローシス ― toluidine blue染色:誤り。鉄の証明にはBerlin blue染色を用い、toluidine blueは代表法ではありません。
4.慢性糸球体腎炎 ― PAM染色:正しい。糸球体基底膜を黒く描出し、基底膜病変の評価に有用です。
5.B型肝炎 ― Victoria blue染色:正しい。肝細胞内のB型肝炎ウイルス表面抗原を染める方法として用いられます。

覚えるポイント

  • ヘモジデリン中の三価鉄はBerlin blue染色で証明する。
  • azan染色は膠原線維、PAM染色は糸球体基底膜を明瞭にする。
  • Victoria blue染色は弾性線維やB型肝炎ウイルス表面抗原に用いる。

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