68PM063|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問
肝臓で合成されないのはどれか。
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正解: 1
正答
1(Dダイマー)
この問題のポイント
肝臓で作られる凝固・線溶蛋白と、血栓が形成された後に分解されて生じる産物を区別する問題です。
解説
フィブリノゲン、プラスミノゲン、アンチトロンビン、プラスミンインヒビターは、いずれも主として肝細胞で合成されて血中へ分泌される蛋白です。これに対しDダイマーは、遺伝子から直接合成されて分泌される蛋白ではありません。凝固が進むとトロンビンがフィブリノゲンをフィブリンへ変え、活性化第XIII因子が隣接するフィブリン分子のD領域を共有結合で架橋します。その架橋フィブリンを線溶酵素プラスミンが分解したとき、2つのD領域が結合した断片であるDダイマーが生じます。したがってDダイマー上昇は、体内で安定化フィブリンの形成と分解の両方が起こったことを示します。深部静脈血栓症や肺血栓塞栓症の除外、播種性血管内凝固の評価などに使われますが、感染、炎症、悪性腫瘍、妊娠、術後、加齢などでも上昇するため、陽性だけで血栓症を確定できません。
選択肢の確認
1.正答(記述は誤り)。Dダイマーは肝臓で合成される蛋白ではなく、第XIIIa因子で架橋されたフィブリンをプラスミンが分解して生じる産物です。
2.正答ではない(記述は正しい)。フィブリノゲンは肝臓で合成される可溶性血漿蛋白で、トロンビンにより不溶性フィブリンへ変換されます。
3.正答ではない(記述は正しい)。プラスミノゲンは主に肝臓で合成される線溶系の前駆蛋白で、活性化されるとプラスミンになります。
4.正答ではない(記述は正しい)。アンチトロンビンは肝臓で合成され、トロンビンや第Xa因子などの活性化凝固因子を阻害します。
5.正答ではない(記述は正しい)。プラスミンインヒビター(α2-アンチプラスミン)は主に肝臓で合成され、遊離プラスミンを速やかに阻害します。
覚えるポイント
- Dダイマーは架橋フィブリンの分解産物です。
- Dダイマー上昇はフィブリン形成と線溶の両方が起きた証拠です。
- Dダイマーは感度が高い一方、特異度は低く、陽性だけで血栓症を確定しません。
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