69AM053|第69回 臨床検査技師国家試験 過去問

遺伝子解析の際に推奨される脱灰液はどれか。

解答・解説を見る

正解: 4

正答

4(エチレンジアミン四酢酸〈EDTA〉液)

この問題のポイント

骨・石灰化組織を遺伝子解析に使うときは、速さよりも核酸を保つ穏和なキレート脱灰を選びます。

解説

脱灰は骨や石灰化組織からカルシウム塩を除き、パラフィン切片を薄切できる硬さにする操作です。酸脱灰はカルシウム塩を溶解するため速い一方、処理が強すぎたり長すぎたりするとデオキシリボ核酸〈DNA〉やリボ核酸〈RNA〉が加水分解・断片化し、遺伝子増幅やシークエンス、免疫組織化学の成績を悪化させます。エチレンジアミン四酢酸〈EDTA〉はカルシウムイオンをキレートして徐々に除くため、脱灰に時間はかかりますが、形態、核酸、抗原性を比較的よく保ちます。遺伝子解析を予定する検体ではEDTA液が推奨されます。脱灰液の種類だけでなく、固定時間、検体の厚さ、温度、脱灰終点を管理し、必要以上に処理しないことも重要です。

選択肢の確認

1.誤り。3%塩酸水溶液は酸による迅速脱灰が可能ですが、核酸や抗原を損傷しやすく遺伝子解析には不利です。
2.誤り。5%硝酸水溶液も強い酸脱灰液で処理は速いものの、過脱灰による核染色不良や核酸断片化を起こしやすいです。
3.誤り。5%トリクロロ酢酸水溶液も酸性脱灰液で、核酸保存の点ではEDTAによるキレート脱灰に劣ります。
4.正しい。EDTA液はカルシウムを穏やかにキレートし、DNA・RNAと抗原性を比較的保持するため遺伝子解析に適します。
5.誤り。Plank-Rychlo液は強酸を含む迅速脱灰液で、短時間処理には有用でも遺伝子解析用核酸の保存には不向きです。

覚えるポイント

  • 酸脱灰は速いが、核酸・抗原性を損ないやすい。
  • EDTA脱灰は遅いが、遺伝子解析と免疫染色に有利。
  • 固定・検体厚・温度・脱灰終点も解析品質を左右する。

掲載内容は受験学習用に編集しています。正式な正答・採点上の取扱いは、各試験実施機関の発表を優先してください。 情報の確認方法と訂正窓口は編集方針に掲載しています。 本サービスは診断・治療・臨床判断を目的とするものではありません。

問題文・正答・解説に誤りを見つけたら、この問題の誤りを報告する([email protected])までお知らせください。確認して修正します。

関連問題

← 69AM05269AM054 →
学習アプリでこの問題を解く(記録・メモ・カード化)