69AM054|第69回 臨床検査技師国家試験 過去問
細胞診検査材料のうち、最も低速遠心で集細胞法を行うのはどれか。
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正解: 4
正答
4(髄液)
この問題のポイント
集細胞法の遠心条件は、検体中の細胞数だけでなく、細胞の壊れやすさと採取後の変性速度に合わせます。
解説
細胞診では液状検体を遠心して細胞を沈渣へ集め、塗抹またはサイトスピン標本を作ります。髄液は正常では細胞数がきわめて少なく、蛋白濃度も低いため細胞を保護する作用が弱く、採取後短時間で細胞の膨化、核濃縮、崩壊などが進みます。強すぎる遠心は細胞の変形・破壊を増やすので、選択肢中では最も低速の穏やかな条件で集細胞し、採取後すぐに処理します。遠心条件は回転数だけでなくローター半径に左右されるため、実務では毎分回転数ではなく相対遠心力と時間を装置ごとに検証します。尿、胸水、膵液、胆汁も変性や粘稠度に配慮しますが、髄液ほど低細胞数・低蛋白で脆弱という条件がそろわないため、本問の答えは髄液です。
選択肢の確認
1.誤り。尿中細胞も時間とともに変性しますが、一般の尿沈渣・細胞診処理は髄液より低速にする対象ではありません。
2.誤り。胸水には反応性中皮細胞、炎症細胞、腫瘍細胞などが比較的多く含まれることがあり、髄液より通常の遠心条件で集めます。
3.誤り。膵液は消化酵素による細胞変性に注意しますが、「最も低速遠心」という点では髄液ではありません。
4.正しい。髄液は細胞が少なく壊れやすいうえ、採取後の形態変化が速いため、低速で集細胞し速やかに標本化します。
5.誤り。胆汁は粘稠性や胆汁成分による変性に注意しますが、髄液より低速の遠心条件を選ぶ検体ではありません。
覚えるポイント
- 髄液は低細胞数・低蛋白で、細胞変性が非常に速い。
- 髄液細胞診は低速で穏やかに集細胞し、直ちに標本を作る。
- 遠心条件は回転数だけでなく、相対遠心力と時間で管理する。
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