68PM055|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問

細胞診検体の Giemsa 染色で正しいのはどれか。

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正解: 3

正答

3(細胞質内顆粒が観察しやすい)

この問題のポイント

風乾固定するGiemsa染色と湿固定するPapanicolaou染色で、得意な細胞所見と細胞の見え方を比較する問題です。

解説

Giemsa染色はRomanowsky系染色の一つで、風乾した塗抹標本をメタノール固定し、塩基性色素のメチレン青・アズールと酸性色素のエオシンを作用させます。核酸や好塩基性細胞質は青〜紫、ヘモグロビンなど好酸性成分は赤〜橙色に染まり、Romanowsky効果によって血球系細胞の細胞質、アズール顆粒、好酸球・好塩基球・肥満細胞などの顆粒を識別しやすくなります。細胞診ではリンパ節穿刺、骨髄、体腔液などの造血系・非上皮系細胞の観察に有用です。一方、Papanicolaou染色は採取直後にアルコールで湿固定し、核クロマチンを繊細に保ち、扁平上皮の角化や細胞質の透明感・重染性を評価しやすい方法です。風乾標本では湿固定による収縮が少ないため、細胞は一般にPapanicolaou標本より大きく見えます。核そのものが異染性を示すという説明も適切ではなく、異染性は肥満細胞顆粒などでみられます。

選択肢の確認

1.誤り。核は主に青紫色に染まりますが、「核が異染性を示す」ことがGiemsa染色の特徴ではありません。異染性は肥満細胞顆粒などで観察されます。
2.誤り。扁平上皮の角化はOrange Gなどを用いるPapanicolaou染色で明瞭に評価できます。
3.正しい。Romanowsky効果により細胞質内の好中球顆粒、好酸球顆粒、アズール顆粒などを観察・鑑別しやすい染色です。
4.誤り。風乾では湿固定による細胞収縮が少ないため、細胞は小さくではなく、むしろ大きく見える傾向があります。
5.誤り。細かな核膜・クロマチン構造の評価には、即時湿固定で核をよく保存するPapanicolaou染色が優れます。

覚えるポイント

  • Giemsa染色は風乾・メタノール固定のRomanowsky系染色です。
  • Giemsa染色は細胞質と顆粒、Papanicolaou染色は核所見と角化の観察に優れます。
  • 風乾標本の細胞は湿固定標本より大きく見えます。

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