68PM056|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問

パラフィン包埋に用いられる硬パラフィンの融点に最も近いのはどれか。

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正解: 3

正答

3(58 ℃)

この問題のポイント

病理組織の包埋に使う硬パラフィンの融点範囲と、加温しすぎたときの組織障害を理解する問題です。

解説

パラフィン包埋では、ホルマリン固定した組織から水分をアルコールで除き、キシレンなどで透徹した後、溶融パラフィンを組織間隙へ浸透させます。冷却するとパラフィンが固まり、ミクロトームで数µmの薄切片を作れる支持体になります。包埋用パラフィンは融点によって軟パラフィンと硬パラフィンに分けられ、硬パラフィンの融点はおおむね56〜58 ℃です。したがって選択肢では58 ℃が最も近い値です。浸透槽は一般に使用パラフィンの融点よりわずかに高い温度に保ちます。必要以上に高温にしたり、長時間浸透させたりすると、組織が過度に収縮・硬化し、核染色性や抗原性の低下を招きます。一方、温度が融点に達しなければパラフィンが十分に流動せず、浸透不良となって薄切時の亀裂や脱落の原因になります。室温や切る組織の硬さに合わせて融点を選ぶことも重要です。

選択肢の確認

1.誤り。38 ℃は硬パラフィンの融点として低すぎ、通常の室温付近で十分な硬さを保つ包埋剤になりません。
2.誤り。48 ℃は軟らかいパラフィン側の温度で、硬パラフィンの代表的融点ではありません。
3.正しい。58 ℃は硬パラフィンの一般的な融点範囲56〜58 ℃に含まれ、選択肢中で最も適切です。
4.誤り。68 ℃は硬パラフィンの標準的融点より高く、過度の加熱による組織収縮・硬化や抗原性低下を起こしやすくなります。
5.誤り。78 ℃は通常の組織包埋用硬パラフィンとして著しく高すぎ、熱による組織損傷が問題になります。

覚えるポイント

  • 硬パラフィンの融点はおおむね56〜58 ℃です。
  • 浸透温度は融点より少し高い程度にし、過熱・長時間処理を避けます。
  • 浸透不良は薄切時の亀裂、過熱は組織硬化や抗原性低下の原因です。

掲載内容は受験学習用に編集しています。正式な正答・採点上の取扱いは、各試験実施機関の発表を優先してください。 情報の確認方法と訂正窓口は編集方針に掲載しています。 本サービスは診断・治療・臨床判断を目的とするものではありません。

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