69AM063|第69回 臨床検査技師国家試験 過去問

引きガラス(ウェッジ)法での末梢血液塗抹標本の作製について誤っているのはどれか。

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正解: 2

正答

2(塗抹後は速やかに温風で十分に乾燥させる)

この問題のポイント

ウェッジ法では、血液量・引きガラスの角度・移動速度・乾燥法が塗抹の厚さと血球形態を左右します。

解説

引きガラス法では、スライド上の血液滴へ引きガラスを一定角度で当て、血液が辺縁に広がった後、一定速度で前方へ押して舌状の塗抹を作ります。良好な標本は厚い始端から薄い羽毛状縁へ滑らかに移行し、赤血球が重ならない単層部を観察できます。角度を大きくすると血液が短い距離に集まり、厚く短い塗抹になります。塗抹速度が速い場合も短い塗抹になりやすいと整理します。大型白血球は流れの影響で側縁や引き終わりに偏りやすいため、白血球分類では中央部だけでなく適切な観察域を選びます。塗抹後は水分による染色むらを防ぐため速やかに空気乾燥しますが、温風は血球の収縮・変形など人工的変化を生じるため避けます。採血後放置すると、エチレンジアミン四酢酸〈EDTA〉の影響で白血球変性や赤血球形態変化が進むので早く作製します。

選択肢の確認

1.正しい。単球や異常大型細胞は塗抹時の流れで羽毛状縁や側縁に集まりやすく、観察域の偏りに注意します。
2.誤り。速やかな乾燥は必要ですが、温風は血球を変形させるため使わず、室温の空気中で迅速に乾燥させます。
3.正しい。引きガラスの角度が大きいほど血液層は厚く短くなり、角度が小さいほど薄く長くなります。
4.正しい。ほかの条件が同じなら、引く速度が速いと塗抹面は短くなりやすく、一定速度で操作することが重要です。
5.正しい。採血後の時間経過による血球膨化、空胞化、核変化などを避けるため、速やかに塗抹します。

覚えるポイント

  • 大きい角度では厚く短い、小さい角度では薄く長い塗抹になる。
  • 塗抹後は温風を避け、速やかに空気乾燥する。
  • EDTA血は時間とともに形態が変わるため、採血後早く標本を作る。

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