69AM060|第69回 臨床検査技師国家試験 過去問

血液塗抹標本の染色法について誤っているのはどれか。

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正解: 5

正答

5(特異的エステラーゼ染色はフッ化ナトリウムで阻害される)

この問題のポイント

血球染色は、観察する物質・酵素、陽性となる細胞系列、阻害試験の三つを対応させます。

解説

末梢血・骨髄の細胞系列を判定するには、May-Giemsa染色による形態に加えて細胞化学染色を利用します。過ヨウ素酸Schiff〈PAS〉染色は細胞内グリコーゲンなどを染め、正常赤芽球は通常陰性ですが、急性赤白血病などの異常赤芽球では粗大顆粒状・塊状陽性となることがあります。鉄染色は三価鉄を青染し、ミトコンドリア鉄が核周囲を取り囲む環状鉄芽球の検出に有用です。ミエロペルオキシダーゼ〈MPO〉は顆粒球系で陽性です。エステラーゼ染色では、顆粒球系の特異的エステラーゼであるクロロアセテートエステラーゼと、単球系の非特異的エステラーゼを区別します。フッ化ナトリウム〈NaF〉で阻害されるのは非特異的エステラーゼであり、特異的エステラーゼではありません。

選択肢の確認

1.正しい。正常赤芽球はPAS染色で通常陰性であり、異常赤芽球の塊状陽性との対比が診断に役立ちます。
2.正しい。鉄染色で環状鉄芽球や貯蔵鉄を確認できるため、鉄芽球性貧血や骨髄異形成の評価に有用です。
3.正しい。May-Giemsa染色は核クロマチン、核小体、細胞質、顆粒を同時に観察でき、血球形態検査の基本です。
4.正しい。成熟好中球はアズール顆粒内にMPOをもち、ペルオキシダーゼ染色で陽性を示します。
5.誤り。NaFで阻害されるのは単球系の非特異的エステラーゼで、顆粒球系の特異的エステラーゼは阻害されません。

覚えるポイント

  • PASは正常赤芽球陰性、異常赤芽球で塊状陽性となり得る。
  • 鉄染色は環状鉄芽球、MPOは顆粒球系の評価に使う。
  • NaF阻害=単球系の非特異的エステラーゼ。

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