69AM088|第69回 臨床検査技師国家試験 過去問
ABO 血液型について誤っているのはどれか。
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正解: 4
正答
4.抗Aおよび抗B抗体の産生は胎児期に始まる。
この問題のポイント
ABO抗原は出生時から存在する一方、抗A・抗Bは環境抗原への曝露後に出生後発達することを理解する問題です。
解説
ABO血液型は赤血球表面のA抗原・B抗原と、血漿中の抗A・抗Bの組合せで決まります。Landsteinerの法則では、自分の赤血球にあるABO抗原に対する抗体は血漿中になく、自分がもたない抗原に対する抗体が存在します。例えばA型はA抗原と抗B、B型はB抗原と抗Aをもちます。ただし新生児、免疫不全、造血幹細胞移植後などでは典型的対応から外れることがあります。ABO遺伝子は第9染色体長腕9q34にあり、A・B型糖転移酵素の違いがH抗原末端糖鎖を修飾します。A・B抗原は胎児期から形成されますが、新生児・乳児では成人より発現量が少なく、オモテ検査の凝集が弱いことがあります。一方、抗A・抗Bは胎児期に自ら十分産生されるのではなく、出生後に腸内細菌や食物などのA・B抗原類似物質へ曝露されて徐々に発達します。母体由来IgGの影響もあるため、新生児ではウラ検査を成人同様には判定できません。獲得性BはA型患者で、細菌酵素がA抗原末端のN-アセチルガラクトサミンを脱アセチル化し、B様反応性を生じさせる現象です。したがって誤りは4です。
選択肢の確認
1.ABO血液型はLandsteinerの法則に従う:正しい。原則として自己赤血球にないA・B抗原に対する規則抗体を血漿中にもちます。
2.ABO遺伝子は第9染色体長腕に存在する:正しい。ABO遺伝子座は9q34にあります。
3.新生児や乳児のABO血液型抗原量は少ない:正しい。成人より抗原発現が弱く、オモテ検査反応が弱いことがあります。
4.抗Aおよび抗B抗体の産生は胎児期に始まる:誤り。主に出生後、環境中の類似抗原への曝露により生後数か月から発達します。
5.獲得性BはA抗原が後天的に変化したものである:正しい。細菌由来脱アセチル化酵素などでA抗原がB様反応性を示します。
覚えるポイント
- ABO遺伝子は第9染色体長腕9q34にある。
- 新生児はA・B抗原が弱く、抗A・抗Bも未発達である。
- 獲得性BはA抗原の後天的修飾によるB様反応である。
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