69PM011|第69回 臨床検査技師国家試験 過去問
ペルオキシダーゼに対する抗好中球細胞質抗体〈MPO‑ANCA〉が陽性となるのはどれか。
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正解: 4
正答
4(顕微鏡的多発血管炎)
この問題のポイント
ミエロペルオキシダーゼを標的とする抗好中球細胞質抗体と、壊死性小血管炎を起こす顕微鏡的多発血管炎を対応させる問題です。
解説
ミエロペルオキシダーゼに対する抗好中球細胞質抗体〈MPO-ANCA〉は、顕微鏡的多発血管炎〈microscopic polyangiitis:MPA〉で高頻度に検出されます。MPAは細動脈、毛細血管、細静脈を中心とする壊死性小血管炎で、免疫複合体沈着に乏しい半月体形成性糸球体腎炎による急速進行性腎障害や、肺毛細血管炎による肺胞出血を起こします。間接蛍光抗体法ではMPO-ANCAが核周囲型〈p-ANCA〉を示すことが多いですが、確定には抗原特異的測定を用います。ANCAは診断を支える重要な所見である一方、陰性例や他疾患での陽性もあるため、臨床症状、尿所見、腎機能、画像、組織所見と合わせます。対照的に、肉芽腫性多発血管炎ではプロテイナーゼ3に対するANCAが代表的です。結節性多発動脈炎はより太い中・小動脈を侵し、通常ANCA陰性で糸球体腎炎を起こさない点が鑑別になります。
選択肢の確認
1.誤り。Behçet病は反復性口腔内アフタ、外陰部潰瘍、眼病変、皮膚病変などを示しますが、MPO-ANCAとの典型的関連はありません。
2.誤り。全身性強皮症では抗トポイソメラーゼI抗体、抗セントロメア抗体、抗RNAポリメラーゼIII抗体などが重要です。
3.誤り。結節性多発動脈炎は中・小動脈の壊死性血管炎で、通常ANCA陰性であり、MPO-ANCA関連血管炎の代表ではありません。
4.正しい。顕微鏡的多発血管炎はMPO-ANCAとの関連が強く、腎の小血管炎や肺毛細血管炎を起こします。
5.誤り。多発性筋炎・皮膚筋炎では抗Jo-1抗体を含む抗アミノアシルtRNA合成酵素抗体などの筋炎関連自己抗体を評価します。
覚えるポイント
- MPAはMPO-ANCAと関連する壊死性小血管炎である。
- 腎ではpauci-immune型半月体形成性糸球体腎炎、肺では肺胞出血に注意する。
- 結節性多発動脈炎は中小動脈を侵し通常ANCA陰性である。
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