68AM059|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問
末梢血で過分葉核好中球がみられる場合に検査すべき項目はどれか。
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正解: 3
正答
3(葉酸)
この問題のポイント
過分葉核好中球をDNA合成障害の所見と捉え、巨赤芽球性貧血の原因検査を選ぶ問題です。
解説
過分葉核好中球は、一般に核分葉が6以上の好中球、または5分葉の好中球が増えた状態を指し、ビタミンB12または葉酸欠乏による巨赤芽球性造血の代表的な末梢血所見です。両ビタミンはDNA合成に必要で、不足すると核の成熟・分裂が遅れます。一方、細胞質の成熟は比較的進むため、骨髄では核と細胞質の成熟がずれる核・細胞質成熟解離を示し、末梢血では大球性赤血球と過分葉核好中球が出現します。したがって実臨床では血清ビタミンB12と葉酸を確認しますが、選択肢にある該当項目は葉酸です。なお、葉酸欠乏とビタミンB12欠乏は血算・塗抹像だけでは区別できません。ビタミンB12欠乏では神経症状を伴い得るため、葉酸だけを補充して血液所見を改善させても神経障害を見逃す危険があり、両者を評価することが大切です。
選択肢の確認
1.誤り。血清鉄は鉄欠乏性貧血の評価項目で、鉄欠乏では小球性低色素性赤血球が中心となり、過分葉核好中球とは結び付きません。
2.誤り。鉛中毒ではヘム合成障害による貧血や赤血球の好塩基性斑点が手掛かりで、過分葉核好中球の原因評価ではありません。
3.正しい。葉酸欠乏はDNA合成を障害して巨赤芽球性造血を起こし、末梢血に過分葉核好中球を生じさせます。
4.誤り。フェリチンは体内貯蔵鉄を反映し、低値は鉄欠乏を支持しますが、巨赤芽球性変化を調べる項目ではありません。
5.誤り。エリスロポエチンは腎臓で産生される赤血球造血刺激因子で、腎性貧血や造血応答の評価には関係しますが、過分葉の原因検査ではありません。
覚えるポイント
- 過分葉核好中球を見たらビタミンB12と葉酸欠乏を考えます。
- 巨赤芽球性造血の本態はDNA合成障害と核・細胞質成熟解離です。
- 鉄欠乏は小球性、B12・葉酸欠乏は大球性という方向で整理します。
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