68AM060|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問
疾患と診断に用いる細胞表面マーカーとの組合せで誤っているのはどれか。
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正解: 4
正答
4(慢性リンパ性白血病―CD3)
この問題のポイント
細胞表面マーカーから造血器腫瘍の分化系列と成熟段階を対応させる問題です。
解説
CD抗原は白血球分化抗原であり、フローサイトメトリーなどで腫瘍細胞の系列判定に用います。ただし一つのマーカーだけで診断するのではなく、複数抗原の組合せ、形態、遺伝子・染色体所見を統合します。本問で誤っているのは慢性リンパ性白血病〈CLL〉とCD3の組合せです。多くのCLLは成熟B細胞性腫瘍で、CD19、CD20、CD5、CD23などを発現します。CD5は本来T細胞に多い抗原ですがCLLのB細胞にも発現する点が特徴で、T細胞系列特異性の高いCD3とは区別します。ほかの組合せは、形質細胞のCD38、骨髄系のCD33、前駆B細胞でみられるCD10、活性化T細胞関連のCD25という代表的対応です。急性リンパ性白血病〈ALL〉にはB系とT系があるため、CD10はとくに前駆B細胞性ALLでよくみられる、と理解すると正確です。
選択肢の確認
1.正しい。多発性骨髄腫の腫瘍性形質細胞はCD38を強く発現し、CD138などとともに同定へ用います。
2.正しい。急性骨髄性白血病〈AML〉ではCD13、CD33、ミエロペルオキシダーゼなどの骨髄系所見が系列判定に有用です。
3.正しい。CD10はcommon ALL antigenとも呼ばれ、前駆B細胞性ALLでしばしば発現します。
4.誤り。CLLの大部分は成熟B細胞性で、CD19・CD20・CD5・CD23などを示し、T細胞系マーカーのCD3との組合せは不適切です。
5.正しい。成人T細胞白血病リンパ腫〈ATL〉は活性化T細胞の表現型を示し、CD25を高頻度に発現します。
覚えるポイント
- CLLはB細胞マーカーにCD5・CD23を併せて発現します。
- CD3はT細胞系、CD13・CD33は骨髄系の代表です。
- 多発性骨髄腫はCD38、ATLはCD25を手掛かりにします。
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