68AM061|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問
クロスミキシング試験の結果を別に示す。 考えられるのはどれか。

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正解: 2
正答
2(後天性血友病A)
この問題のポイント
正常血漿との混合直後と加温後のAPTT補正を比較し、凝固因子欠乏か時間依存性インヒビターかを判定する問題です。
解説
図の横軸は患者血漿混合率0〜100%、縦軸は活性化部分トロンボプラスチン時間〈APTT〉です。黒実線の「混合直後」は、患者血漿が25〜50%含まれてもAPTTが約30秒台へ大きく補正されています。ところが灰色点線の「処理後2時間(37℃)」では、患者血漿25%ですでに約60秒、50%以上では約75〜80秒まで延長しています。つまり、正常血漿を加えた直後には供給された第Ⅷ因子が働くものの、37℃で時間を置く間に患者血漿中の物質が正常血漿の凝固因子まで阻害したと読めます。この時間・温度依存性を示す第Ⅷ因子インヒビターが後天性血友病Aの特徴です。クロスミキシング試験では、正常血漿で補正が持続すれば因子欠乏型、補正されなければインヒビター型を考えます。第Ⅷ因子自己抗体は遅延型のため、混合直後だけでは見逃し得ることが加温後測定の理由です。
選択肢の確認
1.誤り。肝不全では複数の凝固因子産生低下が主体で、正常血漿から因子を補えば基本的に欠乏型の補正を示します。
2.正しい。後天性血友病Aは第Ⅷ因子に対する自己抗体を生じ、図のような加温後に顕在化するインヒビターパターンを示します。
3.誤り。ワルファリン服用ではビタミンK依存性因子Ⅱ・Ⅶ・Ⅸ・Ⅹが低下する因子欠乏が主体で、本図の時間依存性阻害とは異なります。
4.誤り。von Willebrand病ではvon Willebrand因子の異常に伴い第Ⅷ因子が低下してAPTTが延長することがありますが、通常は正常血漿混合で補正されます。
5.誤り。播種性血管内凝固〈DIC〉は全身での凝固活性化により血小板・凝固因子が消費される病態で、典型的な第Ⅷ因子インヒビター曲線ではありません。
覚えるポイント
- 混合で補正が持続すれば凝固因子欠乏を考えます。
- 加温後に再延長すれば時間依存性インヒビターを考えます。
- 後天性血友病Aの本態は第Ⅷ因子に対する自己抗体です。
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