68AM065|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問
健常者の末梢血のニューメチレンブルー染色標本を別に示す。 矢印が示す細胞について正しいのはどれか。

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正解: 1
正答
1(赤血球造血の指標となる)
この問題のポイント
ニューメチレンブルー超生体染色で青い網状物をもつ網状赤血球を見分け、その臨床的意味を問う問題です。
解説
画像では赤い矢印が、周囲の成熟赤血球とほぼ同じ大きさで無核の細胞を示しています。矢印細胞の内部には、青紫色の点状物とそれらが連なる網状物が実際に確認できます。ニューメチレンブルーは生きた状態に近い赤血球を染める超生体染色で、成熟途中の赤血球に残るリボソームRNAを沈殿させて青い網状・顆粒状構造として見せます。この細胞が網状赤血球です。網状赤血球は骨髄から放出されて1〜2日ほどで成熟赤血球になる若い赤血球なので、その割合や絶対数は骨髄の赤血球産生反応を反映します。出血や溶血に骨髄が応答すると増え、造血材料不足や骨髄不全では期待ほど増えません。貧血では単純な百分率が見かけ上高くなることがあるため、絶対数や補正網状赤血球率も評価します。青い物質はヘモグロビン変性物ではなくRNAであり、変性ヘモグロビンが凝集したHeinz小体とは区別します。
選択肢の確認
1.正しい。網状赤血球数は骨髄から新たに供給される赤血球量を反映し、赤血球造血の反応性をみる指標です。
2.誤り。未治療の鉄欠乏性貧血ではヘモグロビン合成材料が不足するため、網状赤血球は通常増加しません。鉄治療が奏効した後には増加します。
3.誤り。採血後に網状赤血球が新たに産生されることはなく、放置すればRNAの減少・細胞成熟が進んで測定値はむしろ不正確になります。
4.誤り。画像の青い網状物は残存リボソームRNAです。変性ヘモグロビンの封入体であるHeinz小体とは成分が異なります。
5.誤り。健常成人の絶対網状赤血球数は一般に数万/μLの範囲であり、3,000〜10,000/μLは低すぎます。基準範囲は施設・測定法で確認します。
覚えるポイント
- 網状赤血球の青い網状物は残存RNAです。
- 網状赤血球数は骨髄の赤血球産生能を反映します。
- 溶血・出血への造血応答で増え、未治療の鉄欠乏や骨髄不全では増えにくいです。
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