69PM016|第69回 臨床検査技師国家試験 過去問
冠動脈の左前下行枝が灌流する左室壁はどれか。 2 つ選べ。
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正解: 4・5
正答
4.心尖部
5.前壁中隔
この問題のポイント
左前下行枝が心臓表面をどこに沿って走り、どの左室壁へ枝を出すかを考える問題です。
解説
左冠動脈主幹部は通常、左前下行枝(left anterior descending coronary artery:LAD)と左回旋枝に分かれます。左前下行枝は前室間溝を心尖方向へ走り、対角枝を左室前壁へ、中隔枝を心室中隔へ送ります。このため主な灌流領域は左室前壁、心室中隔の前方、心尖部であり、選択肢では心尖部と前壁中隔が該当します。左前下行枝が近位部で閉塞すると灌流範囲が広く、広範前壁梗塞となってポンプ機能や刺激伝導系に大きな影響を及ぼし得ます。心電図では中隔を反映するV1・V2、前壁を反映するV3・V4を中心に変化を認め、閉塞位置や回り込みの程度によって心尖部や側壁寄りの誘導にも及びます。下壁は一般に右冠動脈、側壁は左回旋枝、後壁は冠動脈優位性に応じて右冠動脈または左回旋枝が主に担当します。個人差はありますが、国家試験ではこの基本対応から選びます。
選択肢の確認
1.誤り。下壁は多くの場合、後下行枝を出す右冠動脈の灌流領域で、左前下行枝の代表的領域ではありません。
2.誤り。後壁は冠動脈の優位性により右冠動脈または左回旋枝が主に灌流し、左前下行枝の基本領域ではありません。
3.誤り。側壁は主に左回旋枝とその鈍縁枝が灌流し、心電図ではI、aVL、V5、V6などが対応します。
4.正しい。左前下行枝は前室間溝を心尖へ向かって走るため、心尖部を主要な灌流領域に含みます。
5.正しい。左前下行枝の中隔枝は心室中隔前方を、対角枝は前壁を灌流するため、前壁中隔は代表的な灌流領域です。
覚えるポイント
- LADは左室前壁・中隔前方・心尖部を灌流する。
- 左回旋枝は側壁、右冠動脈は多くの場合に下壁を灌流する。
- 前壁中隔梗塞ではV1〜V4を中心に心電図変化をみる。
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