69AM024|第69回 臨床検査技師国家試験 過去問

78 歳の男性。心不全患者の左室流入血流速波形と計測値を別に示す。 この波形の記録に用いたのはどれか。

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正解: 3

正答

3.パルスドプラ法

この問題のポイント

心尖部四腔像の特定位置へサンプルボリュームを置き、僧帽弁流入のE波・A波を測る方法を選ぶ問題です。

解説

別冊No.5上部の断層像は心尖部四腔像で、超音波ビームが僧帽弁口から左室流入方向へ設定されています。画面下には時間を横軸、速度を縦軸とするスペクトル波形があり、各心拍で拡張早期の高いE波と心房収縮期の低いA波が分離して描出されています。表示値はE波高150 cm/s、A波高34 cm/s、E波減速時間128 msです。特定の深さに小さなサンプルボリューム、すなわちrange gateを置き、その場所だけの血流速度スペクトルを記録できるのはパルスドプラ法です。左室拡張能評価では通常、心尖部四腔像でサンプルボリュームを僧帽弁尖端付近に置き、ビームを流入方向へできるだけ平行に合わせます。組織ドプラ法は血液ではなく僧帽弁輪などの心筋組織速度e′・a′を測ります。カラードプラ法は断層像上へ流れの方向と速度情報を色で重ね、サンプル位置決定には役立ちますが、このスペクトル波形そのものの名称ではありません。連続波ドプラ法は測定可能速度が高い一方、ビーム上のどの深度から来た信号か区別できません。本画像と同一のPNGが69AM24・25に対応し、公式別冊でもNo.5は問題24・25共用です。

選択肢の確認

1.組織ドプラ法:誤り。僧帽弁輪のe′・a′など低速な組織運動を測る方法で、流入血流のE波・A波ではありません。
2.カラードプラ法:誤り。断層像上に血流方向・速度分布を色表示しますが、図の時間-速度スペクトルを直接示す方法ではありません。
3.パルスドプラ法:正しい。特定深度の僧帽弁口へサンプルボリュームを置き、E波・A波を分離して記録できます。
4.パワードプラ法:誤り。低流速血流の存在検出に優れますが、方向や速度のスペクトル計測を目的とする図ではありません。
5.連続波ドプラ法:誤り。高速流を測れますが距離分解能がなく、僧帽弁尖端という特定位置を選択できません。

覚えるポイント

  • 僧帽弁流入E波・A波はパルスドプラ法で測定する。
  • サンプルボリュームは僧帽弁尖端付近へ置き、流れとビームを平行にする。
  • 僧帽弁輪e′は組織ドプラ法で測定する。

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