69PM064|第69回 臨床検査技師国家試験 過去問

67 歳の男性。 汎血球減少症の精査のため骨髄検査を行った。 骨髄穿刺液の May‑Giemsa 染色標本及び鉄染色標本を別に示す。 最も考えられるのはどれか。

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正解: 5

正答

5.骨髄異形成症候群

この問題のポイント

汎血球減少に、複数血球系の異形成と鉄染色の環状鉄芽球が加わると骨髄異形成症候群を考えます。

解説

画像はA・BがMay-Giemsa染色、Cが鉄染色です。Aでは大型の赤芽球系細胞に核と細胞質の成熟の不釣合いや不整な形態がみられ、Bでは好中球系細胞に核分葉の異常がみられます。Cでは赤芽球の核周囲に青い鉄顆粒が環状に並ぶ細胞が確認でき、環状鉄芽球に相当します。矢印、倍率、尺度の表示はありません。67歳で汎血球減少があり、赤血球系と顆粒球系に異形成を認めるため、MDS(myelodysplastic syndromes、骨髄異形成症候群)が最も合います。MDSは造血幹細胞のクローン性疾患で、骨髄では無効造血と異形成がある一方、末梢血では血球減少を示します。環状鉄芽球は鉄がミトコンドリアに蓄積して核を取り囲む像で、単なる鉄欠乏ではありません。

選択肢の確認

1.誤り。癌の骨髄転移なら上皮性腫瘍細胞の集塊などを考えますが、提示像は複数血球系の異形成と環状鉄芽球です。
2.誤り。多発性骨髄腫では偏在核、核周明庭をもつ形質細胞の単調な増加が主体となります。
3.誤り。巨赤芽球性貧血でも大型赤芽球や核成熟異常を示しますが、提示された顆粒球系異形成と環状鉄芽球を含む全体像はMDSに合います。
4.誤り。再生不良性貧血は骨髄低形成と脂肪髄が主体で、異形成細胞や環状鉄芽球を特徴としません。
5.正しい。高齢者の汎血球減少、複数系統の異形成、鉄染色での環状鉄芽球はMDSを支持します。

覚えるポイント

  • MDSは無効造血により、骨髄所見に比して末梢血球が減少します。
  • 複数血球系の異形成はMDSを示す重要な手掛かりです。
  • 核周囲を鉄顆粒が取り巻く細胞を環状鉄芽球といいます。

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