68PM066|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問
骨髄穿刺液の May-Giemsa 染色標本を別に示す。 矢印の細胞が腫瘍化した疾患はどれか。

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正解: 2
正答
2(多発性骨髄腫)
この問題のポイント
矢印細胞の偏在核、粗いクロマチン、好塩基性細胞質から形質細胞を同定し、その腫瘍を選ぶ問題です。
解説
実画像では、橙色の矢印が周囲の赤血球より大きな単核細胞を示しています。細胞は豊富な青紫色の細胞質をもち、円形核は細胞の中央からやや外れて位置し、核クロマチンは粗く凝集しています。核の近くには周囲より淡い領域がみえます。右下には10 µmのスケールバーがあり、別の濃染細胞の一部も写っていますが、ラベルはありません。これらは形質細胞の特徴で、核周の淡明部は発達したGolgi装置に相当します。成熟形質細胞はB細胞から分化し、発達した粗面小胞体で免疫グロブリンを大量に産生します。形質細胞が単クローン性に増殖する代表疾患が多発性骨髄腫です。骨髄中の腫瘍性形質細胞、単クローン性免疫グロブリン〈M蛋白〉、骨病変、貧血、腎障害、高カルシウム血症などを組み合わせて診断します。ただし画像一枚だけで多発性骨髄腫を確定するのではなく、「矢印細胞が何か」を同定して腫瘍の系統を選びます。
選択肢の確認
1.誤り。赤白血病では赤芽球系細胞と骨髄芽球系細胞の腫瘍性増殖が問題となり、形質細胞の腫瘍ではありません。
2.正しい。多発性骨髄腫は免疫グロブリン産生細胞である形質細胞が骨髄で腫瘍性に増殖する疾患です。
3.誤り。Burkittリンパ腫はMYC再構成を特徴とする成熟B細胞腫瘍で、中型の芽球様細胞や組織でのstarry-sky像がみられます。
4.誤り。急性骨髄性白血病は骨髄芽球など骨髄系前駆細胞の腫瘍で、芽球は高い核細胞質比や微細クロマチンを示します。
5.誤り。急性リンパ性白血病はリンパ芽球の腫瘍性増殖であり、成熟形質細胞の形態とは異なります。
覚えるポイント
- 形質細胞は偏在核、粗い車軸状クロマチン、好塩基性細胞質、核周明庭を示します。
- 多発性骨髄腫は形質細胞腫瘍です。
- M蛋白、骨病変、貧血、腎障害、高カルシウム血症を関連付けます。
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