69AM013|第69回 臨床検査技師国家試験 過去問

汎血球減少症を呈するのはどれか。 2 つ選べ。

2つ選択
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正解: 3・4

正答

3.巨赤芽球性貧血、4.再生不良性貧血

この問題のポイント

赤血球だけでなく白血球・血小板も減る機序があるかを考え、汎血球減少を来す疾患を選ぶ問題です。

解説

汎血球減少症は、末梢血で赤血球系、白血球系、血小板系の3系統すべてが減少した状態です。原因は、造血幹細胞の障害、骨髄の腫瘍細胞などによる置換、DNA合成障害による無効造血、脾機能亢進による血球の捕捉・破壊などに整理できます。巨赤芽球性貧血では、ビタミンB12または葉酸欠乏によってDNA合成が障害されます。細胞質の成熟に比べ核の成熟が遅れる核・細胞質成熟解離が起こり、赤芽球だけでなく顆粒球系や巨核球系にも異常が及びます。骨髄は過形成でも髄内で細胞が壊れる無効造血となるため、進行例では汎血球減少を呈します。再生不良性貧血では造血幹細胞が減少・障害し、骨髄が低形成となるため、赤血球、好中球、血小板がまとめて減少します。これに対し、腎性貧血はエリスロポエチン不足、鉄欠乏性貧血はヘモグロビン合成材料不足、自己免疫性溶血性貧血は抗体による赤血球破壊が中心で、単独では通常3系統減少になりません。汎血球減少を見たら網赤血球、末梢血塗抹、骨髄所見を組み合わせて産生低下か末梢破壊かを考えます。

選択肢の確認

1.腎性貧血:誤り。腎でのエリスロポエチン産生低下による赤血球系中心の正球性貧血です。
2.鉄欠乏性貧血:誤り。鉄不足によるヘモグロビン合成障害で、主に小球性低色素性の赤血球系異常を示します。
3.巨赤芽球性貧血:正しい。DNA合成障害が複数の造血系統へ及び、無効造血によって白血球・血小板も減少し得ます。
4.再生不良性貧血:正しい。造血幹細胞障害と骨髄低形成により3系統すべての産生が低下します。
5.自己免疫性溶血性貧血:誤り。自己抗体による赤血球破壊が主体で、単独では白血球・血小板減少を来しません。

覚えるポイント

  • 汎血球減少は赤血球・白血球・血小板の3系統減少である。
  • 巨赤芽球性貧血はDNA合成障害による無効造血、再生不良性貧血は骨髄低形成で起こる。
  • 網赤血球と骨髄所見で、産生低下と末梢破壊を区別する。

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