70AM022|第70回 臨床検査技師国家試験 過去問
手の筋力低下を認める患者における正中神経の運動神経伝導検査の記録(別冊 No. 5)を別に示す。 誤っているのはどれか。 なお、図中の破線は正常波形を示す。

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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
運動神経伝導検査では、遠位潜時、伝導速度、振幅、波形幅を刺激部位ごとに比較します。
解説
図の実線が患者、破線が正常波形です。手関節刺激では患者波形の開始時点は正常波形とほぼ同じで、遠位潜時延長は明らかではありません。一方、肘窩・腋窩と近位へ刺激点を移すほど潜時差が大きくなり、伝導速度低下が示されます。
さらに近位刺激で複合筋活動電位の振幅が低下し、波形が広がっているため、伝導ブロックと異常な時間的分散も考えられます。したがって、誤っているのは遠位潜時延長です。
波形で見るポイント
開始潜時、ピーク振幅、持続時間の順に、各刺激部位で実線と破線を比較します。
選択肢の確認
1.遠位潜時延長
正答。記述としては誤りです。
手関節刺激の患者波形は正常波形と開始潜時がほぼ一致し、遠位潜時延長は示されていません。
2.伝導速度低下
記述としては正しいです。
刺激部位間の潜時差が延長しており、運動神経伝導速度の低下を示します。
3.伝導ブロック
記述としては正しいです。
近位刺激で複合筋活動電位の振幅が低下しており、伝導ブロックを示唆します。
4.異常な時間的分散
記述としては正しいです。
近位刺激で波形持続時間が延長し、位相がばらける異常な時間的分散を認めます。
5.複合筋活動電位振幅低下
記述としては正しいです。
患者波形では近位刺激ほど複合筋活動電位振幅が低下しています。
覚えるポイント
- 遠位潜時は最も遠位の刺激から筋応答開始までです。
- 伝導ブロックは近位刺激で振幅・面積が大きく低下します。
- 時間的分散は波形が幅広くばらける所見です。