69PM015|第69回 臨床検査技師国家試験 過去問

自己免疫疾患はどれか。

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正解: 2

正答

2.重症筋無力症

この問題のポイント

感染症・プリオン病・神経変性疾患と、自己抗体が原因となる神経筋接合部疾患を区別する問題です。

解説

重症筋無力症は、神経筋接合部のシナプス後膜を標的とする自己免疫疾患です。多くの患者ではニコチン性アセチルコリン受容体(AChR)に対する自己抗体がみられ、一部では筋特異的チロシンキナーゼ(MuSK)などに対する抗体が検出されます。抗体によって受容体の機能阻害、内在化、補体を介した後膜損傷が起こると、運動神経末端から放出されたアセチルコリンが筋へ十分に信号を伝えられません。その結果、反復運動で筋力が低下し、休息で改善する易疲労性や日内変動が現れます。眼瞼下垂、複視などの眼症状が多く、球症状や呼吸筋障害にも注意します。検査では抗AChR抗体などの測定に加え、反復神経刺激試験で複合筋活動電位が徐々に低下する漸減現象を確認します。ほかの選択肢は病態の中心が異常蛋白、ウイルス感染、運動ニューロン変性などであり、自己免疫疾患には分類されません。

選択肢の確認

1.誤り。Alzheimer病はアミロイドβの沈着やタウ蛋白の異常などを背景とする進行性神経変性疾患で、代表的な自己免疫疾患ではありません。
2.正しい。重症筋無力症は抗AChR抗体や抗MuSK抗体などが神経筋接合部を障害する、臓器特異的自己免疫疾患です。
3.誤り。Creutzfeldt-Jakob病は異常型プリオン蛋白が中枢神経内に蓄積して急速進行性認知症などを来すプリオン病です。
4.誤り。進行性多巣性白質脳症は、免疫機能低下を背景としたJCウイルス再活性化により乏突起膠細胞が障害される脱髄疾患です。
5.誤り。筋萎縮性側索硬化症〈ALS〉は上位・下位運動ニューロンが進行性に変性する疾患で、通常は自己抗体による神経筋接合部障害ではありません。

覚えるポイント

  • 重症筋無力症はシナプス後膜のAChRやMuSKに対する自己抗体で起こる。
  • 易疲労性、日内変動、眼瞼下垂・複視が重要な手掛かりである。
  • 反復神経刺激試験では複合筋活動電位の漸減現象をみる。

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