69PM037|第69回 臨床検査技師国家試験 過去問
鉄代謝で正しいのはどれか。
解答・解説を見る
正解: 2
正答
2(食事による摂取では小腸で吸収される)
この問題のポイント
鉄代謝を、腸管吸収・血中運搬・貯蔵・ヘムへの利用という流れで整理する問題です。
解説
食物中の鉄は主に十二指腸から上部空腸で吸収されます。非ヘム鉄では三価鉄〈Fe3+〉が二価鉄〈Fe2+〉へ還元され、二価金属輸送体1〈DMT1〉などを介して腸上皮細胞へ入ります。細胞内でフェリチンに貯蔵されるか、フェロポルチンから血中へ放出され、ヘファエスチンやセルロプラスミンによりFe3+へ酸化された後、トランスフェリンに結合して骨髄などへ運ばれます。肝で作られるヘプシジンはフェロポルチンを分解し、腸管吸収と貯蔵細胞からの鉄放出を抑えます。ヘモグロビンのヘム中心に配位する鉄は酸素と可逆的に結合できるFe2+です。血清鉄には日内変動があり、一般に早朝高く夜間低いので採血時刻をそろえることが望まれます。鉄欠乏では血清鉄・フェリチン・トランスフェリン飽和度が低下する一方、鉄を結合していないトランスフェリンが増えるため不飽和鉄結合能〈UIBC〉と総鉄結合能〈TIBC〉は上昇します。
選択肢の確認
1.誤り。血清鉄は一般に早朝に高く、夕方から夜間に低い日内変動を示します。朝より夜の方が高いとはいえません。
2.正しい。食事由来の鉄は小腸、特に十二指腸から上部空腸で吸収されます。
3.誤り。血中の鉄を結合して運ぶ主要蛋白はトランスフェリンです。セルロプラスミンはFe2+をFe3+へ酸化するフェロキシダーゼ活性をもちます。
4.誤り。正常ヘモグロビンのヘム鉄はFe2+です。Fe3+になるとメトヘモグロビンとなり、酸素を結合できません。
5.誤り。鉄欠乏性貧血では空いている鉄結合部位が増えるためUIBCは上昇します。
覚えるポイント
- 鉄は主に十二指腸~上部空腸で吸収され、トランスフェリンで運搬される。
- ヘム鉄はFe2+で、Fe3+になるとメトヘモグロビンになる。
- 鉄欠乏では血清鉄・フェリチンが低下し、UIBC・TIBCが上昇する。
掲載内容は受験学習用に編集しています。正式な正答・採点上の取扱いは、各試験実施機関の発表を優先してください。 情報の確認方法と訂正窓口は編集方針に掲載しています。 本サービスは診断・治療・臨床判断を目的とするものではありません。
問題文・正答・解説に誤りを見つけたら、この問題の誤りを報告する([email protected])までお知らせください。確認して修正します。