113A037|第113回 歯科医師国家試験 過去問
舌に発生した扁平上皮癌のH-E染色病理組織像の一部(別冊No. 4)を別に示す。 矢印で示す癌細胞が浸潤しているのはどれか。1つ選べ。

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正解: e
正答
e
この問題のポイント
扁平上皮癌胞巣が、内皮で囲まれた薄壁の管腔内に塊として存在する像をリンパ管侵襲として読み取ります。
解説
矢印部では異型扁平上皮細胞の集塊が、周囲間質から空隙を隔てた管腔内にあります。管腔壁は非常に薄く、赤血球をほとんど含まないためリンパ管と判断できます。腫瘍細胞のリンパ管侵襲は所属リンパ節転移の経路となり、病理学的な進展度評価に重要です。
画像の確認
実画像では、矢印先に円形〜楕円形の薄い壁で囲まれた空間の中に癌細胞の集塊がみられます。周囲には横紋筋束や小唾液腺組織がみえますが、矢印の癌細胞はそれらの実質内ではなく管腔内に位置しています。
選択肢の確認
a.筋肉
誤り。筋線維は好酸性の束状構造を示しますが、矢印部は筋束内への直接浸潤像ではありません。
b.脂肪
誤り。脂肪細胞は大型で空胞状にみえる細胞が集まりますが、その内部の像ではありません。
c.神経
誤り。神経束なら神経周膜に囲まれ波状線維を含みます。矢印部は腫瘍細胞そのものが管腔を満たしています。
d.腺房
誤り。周囲には小唾液腺腺房がみえますが、矢印部の輪郭と内容は腺房構造ではありません。
e.リンパ管
正しい。薄壁で赤血球に乏しい管腔内の腫瘍塞栓であり、リンパ管侵襲像です。
覚えるポイント
リンパ管侵襲は「薄壁・赤血球に乏しい空隙内の腫瘍胞巣」。血管侵襲、神経周囲浸潤、筋浸潤と区別します。
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