113A046|第113回 歯科医師国家試験 過去問
18歳の女子。下顎右側臼歯部のブラッシング時の疼痛を主訴として来院した。 1か月前から気付いていたがそのままにしていたという。打診痛と咬合痛はなく、プロービング深さは全顎的に2mmであった。初診時の口腔内写真(別冊No. 7)を別に示す。 患歯の特定に有効なのはどれか。3つ選べ。

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正解: a・b・e
正答
a、b、e
この問題のポイント
ブラッシング時だけ痛み、打診痛・咬合痛なし、歯周ポケット正常という情報から、露出象牙質への刺激や隣接面齲蝕を歯単位で局在化する検査を選びます。
解説
一過性の刺激痛が疑われるときは、温度診で各歯の歯髄感覚反応を比較し、擦過診で歯頸部などを探針で軽く刺激して症状を再現します。臼歯隣接面は直視しにくいため、咬翼法エックス線検査で齲蝕の有無・深さを確認します。切削診は不可逆的で最後の手段となり、楔応力検査は咬合痛を伴う亀裂歯の診査です。
画像の確認
実画像では、下顎右側臼歯部の歯頸部・隣接面を正面から観察できる一方、接触点内部までは直視できません。歯肉に深いポケットや著明な腫脹はみられず、複数歯のどこが刺激痛の原因かを機能検査と咬翼法で絞る必要があります。
選択肢の確認
a.温度診
正しい。冷温刺激への反応を歯ごとに比較し、症状の再現と歯髄感覚の有無を評価します。
b.擦過診
正しい。露出象牙質などを軽く擦過し、限局した鋭い疼痛が再現される歯を特定します。
c.切削診
誤り。麻酔なしで切削反応をみる侵襲的検査で、非侵襲的検査を行える本症例の第一選択ではありません。
d.楔応力検査
誤り。咬頭へ楔状に力を加えて亀裂による咬合時・除圧時痛を再現する検査で、咬合痛のない本例には優先しません。
e.咬翼法エックス線検査
正しい。重なって見えない臼歯隣接面齲蝕と修復物辺縁、歯槽頂を評価できます。
覚えるポイント
刺激痛の歯を探すなら温度診・擦過診、隣接面を探すなら咬翼法。亀裂を疑う咬合痛があれば楔応力検査です。
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