113A070|第113回 歯科医師国家試験 過去問
58歳の男性。上顎右側第一小臼歯と第二小臼歯の一過性の冷水痛を主訴として来院した。30年前に直接修復を受けたが、1か月前から気になっているという。 検査の結果、修復物を除去後、メタルインレー修復を行うこととした。初診時の口腔内写真(別冊No. 25A)とエックス線画像(別冊No. 25B)を別に示す。 修復物除去時の対応で適切なのはどれか。3つ選べ。

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正解: c・d・e
正答
c、d、e
この問題のポイント
古いアマルガム修復物の除去では、水銀蒸気・粉じん・破片を患者、術者、環境へ拡散させないことが最優先です。
解説
アマルガムを切削すると熱により水銀蒸気が増え、微細な粒子や切削片が発生します。十分な注水で発熱を抑え、ラバーダムで患者の誤飲・粘膜接触を防ぎ、口腔内吸引に加えて口腔外バキュームで飛散物を捕集します。除去物は一般ごみや排水へ流さず、密閉できる専用容器で回収・保管し、適切に処理します。
画像の確認
実画像では、上顎右側小臼歯に連続する大きな黒色金属修復物があり、長期使用されたアマルガムの除去が予定されています。エックス線像でも高い不透過性の修復物を認め、切削時には広い面積から破片と水銀含有粉じんが生じ得ます。
選択肢の確認
a.非注水下で行う。
誤り。摩擦熱で水銀蒸気の発生が増えるため、十分な注水下で切削します。
b.粉砕して除去する。
誤り。細かく粉砕すると粉じん・表面積・飛散が増えるため、切れ目を入れてできるだけ大きな塊で外します。
c.ラバーダム防湿下で行う。
正しい。破片の誤飲・誤嚥と口腔粘膜への接触を防ぎます。
d.口腔外バキュームを使用する。
正しい。口腔外へ漏れる蒸気・エアロゾル・粉じんの拡散を減らします。
e.除去物を専用容器に保管する。
正しい。水銀を含む廃棄物として分別し、環境へ放出しないよう管理します。
覚えるポイント
アマルガム除去は「注水・大きな塊・隔離・強力吸引・専用回収」。熱と粉じんを増やさない操作を選びます。
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