113A086|第113回 歯科医師国家試験 過去問

全身管理医学・全身疾患

85歳の男性。2週前から栄養改善を目的に入院中である。今朝から37.5 °Cの発熱を認める。むせやすく口腔機能の低下がみられるため、歯科医師が診察を依頼された。入院初日と本日撮影された胸部エックス線画像(別冊No. 35)を別に示す。 疑われる疾患に伴い異常値を示すと考えられるのはどれか。2つ選べ。

113A086の問題画像
2つ選択
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正解: b・c

正答

b、c

この問題のポイント

嚥下機能低下のある入院高齢者に、新たな発熱と肺野浸潤影が出現しています。誤嚥性肺炎に伴う炎症反応を選びます。

解説

口腔機能低下とむせがある患者では、口腔・咽頭内容物の誤嚥から肺炎を起こしやすくなります。入院初日になかった浸潤影が本日出現し、発熱もあることから誤嚥性肺炎が疑われます。細菌感染・組織炎症によりCRPが上昇し、好中球を主体に白血球数が増加します。高齢者では反応が強く出ないこともあるため、画像・呼吸状態・全身所見を合わせます。

画像の確認

実画像では、入院初日の胸部像に明らかでなかった右肺野の斑状陰影が、本日の画像では中〜下肺野を中心に出現・増強しています。左肺より右肺で目立つ新規浸潤影は、嚥下障害という背景と合わせて誤嚥性肺炎を支持します。

選択肢の確認

a.BNP
誤り。心室負荷で上昇する心不全の指標で、肺炎に特異的な炎症マーカーではありません。

b.CRP
正しい。感染・炎症刺激により肝臓で産生が増える急性期蛋白です。

c.白血球数
正しい。細菌性肺炎では一般に好中球増多を伴う白血球増加がみられます。

d.Dダイマー
誤り。凝固・線溶亢進の指標で、肺血栓塞栓症などで評価します。

e.クレアチニン
誤り。腎機能の指標で、誤嚥性肺炎により直接上昇する代表値ではありません。

覚えるポイント

肺炎の炎症所見=CRP・白血球。BNP=心不全、Dダイマー=血栓、クレアチニン=腎機能と役割を分けます。

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