113A090|第113回 歯科医師国家試験 過去問
75歳の女性。下顎右側第二小臼歯の修復物脱離を主訴として来院した。2日前に脱離したが疼痛はないという。検査の結果、下顎右側第二小臼歯にコンポジットレジン修復を行い、下顎右側第一小臼歯の辺縁隆線を保存することとした。初診時の口腔内写真(別冊No. 37A)とエックス線画像(別冊No. 37B)を別に示す。 治療過程を実施の順番に並べよ。 治療手順候補:a下顎右側第二小臼歯の隔壁装着、b下顎右側第一小臼歯の感染歯質除去、c下顎右側第二小臼歯の感染歯質除去、d下顎右側第一小臼歯のコンポジットレジン修復、e下顎右側第二小臼歯のコンポジットレジン修復。 解答:①→②→③→④→⑤

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正解: e
正答
e
この問題のポイント
隣接する2歯を修復するときは、まず両歯の感染歯質を除去し、保存したい第一小臼歯の辺縁隆線を先に完成させ、それを基準に第二小臼歯を修復します。
解説
最初に主訴歯である第二小臼歯の感染歯質を除去して病変範囲を把握し、続いて第一小臼歯の感染歯質を除去します。次に第一小臼歯を先にコンポジットレジン修復し、健全な辺縁隆線・隣接面形態を回復します。その完成面を利用して第二小臼歯へ隔壁を装着し、最後に第二小臼歯を充塡すれば、適切な接触点と辺縁隆線を形成できます。順序はc→b→d→a→eです。
画像の確認
実画像では、下顎右側第二小臼歯の近心側修復物が脱離し、隣接する第一小臼歯遠心側にも齲蝕性変化がみられます。エックス線像でも両歯の隣接面関係を確認でき、第一小臼歯の辺縁隆線を先に作ると第二小臼歯の隔壁と接触形態の基準になります。
選択肢の確認
a.c → b → d → e → a(下顎右側第二小臼歯の感染歯質除去 → 下顎右側第一小臼歯の感染歯質除去 → 下顎右側第一小臼歯のコンポジットレジン修復 → 下顎右側第二小臼歯のコンポジットレジン修復 → 下顎右側第二小臼歯の隔壁装着)
誤り。第二小臼歯は隔壁を装着してから充塡しなければ隣接面形態を作れず、最後に隔壁を置く順序は成立しません。
b.b → c → d → a → e(下顎右側第一小臼歯の感染歯質除去 → 下顎右側第二小臼歯の感染歯質除去 → 下顎右側第一小臼歯のコンポジットレジン修復 → 下顎右側第二小臼歯の隔壁装着 → 下顎右側第二小臼歯のコンポジットレジン修復)
誤り。後半は適切ですが、治療対象として病変範囲を確認する第二小臼歯の感染歯質除去を先行させます。
c.c → d → b → a → e(下顎右側第二小臼歯の感染歯質除去 → 下顎右側第一小臼歯のコンポジットレジン修復 → 下顎右側第一小臼歯の感染歯質除去 → 下顎右側第二小臼歯の隔壁装着 → 下顎右側第二小臼歯のコンポジットレジン修復)
誤り。第一小臼歯は感染歯質を除去する前に修復できません。
d.b → d → c → a → e(下顎右側第一小臼歯の感染歯質除去 → 下顎右側第一小臼歯のコンポジットレジン修復 → 下顎右側第二小臼歯の感染歯質除去 → 下顎右側第二小臼歯の隔壁装着 → 下顎右側第二小臼歯のコンポジットレジン修復)
誤り。第一小臼歯を先に完成すると第二小臼歯の感染歯質除去時に隣接修復面を損傷するおそれがあり、両歯の感染歯質除去を先に済ませます。
e.c → b → d → a → e(下顎右側第二小臼歯の感染歯質除去 → 下顎右側第一小臼歯の感染歯質除去 → 下顎右側第一小臼歯のコンポジットレジン修復 → 下顎右側第二小臼歯の隔壁装着 → 下顎右側第二小臼歯のコンポジットレジン修復)
正しい。両歯を清掃後、保存する辺縁隆線を先に作り、隔壁を置いて隣在歯を仕上げる順序です。
覚えるポイント
隣接2歯は「まず両方の齲蝕除去→基準にする歯を先に修復→隣の歯へ隔壁→修復」。隔壁は充塡前です。
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