113B050|第113回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床歯内療法学

67歳の女性。上顎右側側切歯の咬合痛を主訴として来院した。1か月前から違和感があったがそのままにしていたという。歯髄電気診で生活反応を示さなかった。初診時の口腔内写真(別冊No. 9A)とエックス線画像(別冊No. 9B)を別に示す。 まず行うのはどれか。1つ選べ。

113B050の問題画像
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正解: c

正答

c

この問題のポイント

生活反応がなく、根尖部病変と歯肉の排膿路を認める歯は、すでに歯髄が壊死し根管が感染しています。まず原因除去となる感染根管治療を行います。

解説

歯髄電気診で生活反応がなく、根尖周囲透過像とサイナストラクトを認めることから、歯髄壊死後の根尖性歯周炎が考えられます。感染根管治療では、隔壁形成・ラバーダム防湿のもとで根管内の壊死組織と細菌を機械的・化学的に除去し、消毒後に根管充塡します。

歯根尖切除術は通常、適切な非外科的根管治療で治癒しない場合や根管内からの処置が困難な場合に検討します。保存可能性を評価せず、最初から抜歯や外科処置を選びません。

画像の確認

実画像Aでは、上顎右側側切歯相当部の唇側歯肉に白色の開口部を伴う小隆起がみられ、排膿路を示唆します。実画像Bでは同歯の根尖周囲に比較的大きな透過像があり、歯髄生活反応陰性という検査結果と合わせて感染根管由来の根尖病変と判断できます。

選択肢の確認

a.抗菌薬軟膏塗布
誤り。歯肉表面へ軟膏を塗っても、根管内の感染源を除去できません。

b.抜髄
誤り。抜髄は生活歯髄を除去する処置で、本歯は生活反応がなく感染根管と考えられます。

c.感染根管治療
正しい。根管内の壊死組織・細菌を除去し、根尖病変の感染源を断ちます。

d.歯根尖切除
誤り。まず非外科的な感染根管治療を行い、治癒しない場合などに検討します。

e.抜歯
誤り。保存可能と考えられるため、初めから抜歯を選ぶ状況ではありません。

覚えるポイント

  • 歯髄生活反応陰性+根尖透過像=感染根管治療を考えます。
  • サイナストラクトがあっても、原因は歯肉表面ではなく根管内です。
  • 外科的歯内療法は非外科的治療後の適応を検討します。

掲載内容は受験学習用に編集しています。正式な正答・採点上の取扱いは、各試験実施機関の発表を優先してください。 情報の確認方法と訂正窓口は編集方針に掲載しています。 本サービスは診断・治療・臨床判断を目的とするものではありません。

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