113B075|第113回 歯科医師国家試験 過去問
40歳の男性。慢性歯周炎と診断し、歯周基本治療を行うこととした。喫煙者で、いずれ禁煙したいと考えているが、今すぐに行う予定はないという。喫煙習慣に関する問診結果の一部を表に示す。 ・10年間、1日15本の喫煙歴がある。 ・起床後すぐに喫煙する。 ・一日の中で朝の喫煙が最もやめにくい。 ・体調不良時も喫煙している。 ・一度、1か月間の禁煙ができたことがある。 患者への説明で適切なのはどれか。3つ選べ。

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正解: a・d・e
正答
a、d、e
この問題のポイント
患者は禁煙への関心はあるものの直ちに開始する予定がない段階です。歯周治療への影響を具体的に伝え、過去の成功体験を生かし、実行可能な禁煙開始日を一緒に決めます。
解説
喫煙は歯周組織の血流、免疫応答、創傷治癒へ悪影響を及ぼし、歯周治療への反応と長期予後を悪化させます。まず患者自身に関係する利益を伝えて動機を高めます。一度1か月禁煙できた経過を振り返ると、成功した方法、再喫煙の契機、利用できる支援を見つけ、自己効力感を高められます。
起床後すぐの喫煙、朝の一服が最もやめにくい、体調不良時も喫煙するという情報はニコチン依存が強い可能性を示します。本人と相談して禁煙開始日を具体化し、必要に応じ禁煙外来や薬物療法につなげます。加熱式たばこへの変更は禁煙ではありません。
画像の確認
実画像では、10年間1日15本、起床後すぐの喫煙、朝の喫煙が最もやめにくいこと、体調不良時も吸うことが記載されています。また1か月の禁煙成功歴も示されており、依存度の評価と過去の成功体験の活用を同時に行える情報です。
選択肢の確認
a.「禁煙開始日を決めましょう」
正しい。漠然とした希望を具体的な行動計画へ移すため、本人と相談して開始日を設定します。
b.「加熱式タバコに変更しましょう」
誤り。加熱式たばこにもニコチンや有害物質への曝露があり、禁煙支援の目標にはなりません。
c.「ニコチンの依存性は強くありません」
誤り。ニコチンには強い依存性があり、問診所見も依存の強さを示唆します。
d.「禁煙できた経過を振り返ってみましょう」
正しい。成功要因と再喫煙要因を把握し、次の禁煙計画へ生かせます。
e.「喫煙により治療の予後が不良となりやすいです」
正しい。患者の歯周治療と直接関係する情報を伝え、禁煙の動機を高めます。
覚えるポイント
- 喫煙は歯周治療の反応・創傷治癒・長期予後を悪化させます。
- 過去の禁煙経験は責める材料でなく、成功戦略を見つける材料です。
- 加熱式たばこへの変更ではなく、たばこ製品の使用中止を目標にします。
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