113C073|第113回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床歯周病学

15歳の女子。上顎前歯部口蓋側歯肉の腫脹と痛みを主訴として来院した。歯数に異常は認められない。祖父と父に同様な歯肉腫脹が認められる。下顎前歯切端の咬合調整を行ったが痛みは改善されなかった。初診時の口腔内写真(別冊No. 27)を別に示す。適切な対応はどれか。2つ選べ。

113C073の問題画像
2つ選択
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正解: c・d

正答

c、d

この問題のポイント

家族内発症と全顎的な線維性歯肉増殖から遺伝性歯肉線維腫症を考えます。過剰歯肉を外科的に除去します。

解説

遺伝性歯肉線維腫症では、硬く線維性の歯肉が広範に増殖し、歯冠被覆、萌出障害、審美・咀嚼・発音障害を起こします。祖父、父、本人という垂直伝達も診断の手掛かりです。治療は病変の厚み、仮性ポケット、骨形態に応じて歯肉切除術またはフラップ手術を行い、再発を見越して長期管理します。単なる咬合調整では原因を除けません。

画像の確認

実画像では、上下顎の歯肉が全顎的に厚く結節状に増殖し、多くの歯冠が歯肉で覆われています。局所的な炎症性腫脹ではなく、硬い線維性増殖を示す左右対称の外観で、家族歴と合わせて遺伝性歯肉線維腫症に合います。

選択肢の確認

a.経過観察
誤り。
疼痛と機能障害があり、広範な歯冠被覆もあるため経過観察だけでは不十分です。

b.新付着術
誤り。
新付着術は歯周ポケット内壁などを処置して新付着を期待する術式で、線維性過剰歯肉の第一選択ではありません。

c.歯肉切除術
正しい。
骨欠損が乏しく歯肉量を直接減らす場合に歯肉切除術を行います。

d.フラップ手術
正しい。
広範囲で歯肉弁を開いて形態修正や骨面確認が必要な場合にフラップ手術を行います。

e.歯周ポケット搔爬術
誤り。
歯周ポケット搔爬のみでは大量の線維性歯肉を除去できません。

覚えるポイント

  • 家族性・全顎性の硬い歯肉増殖は遺伝性歯肉線維腫症を疑います。
  • 歯肉切除術またはフラップ手術を病変形態で選びます。

掲載内容は受験学習用に編集しています。正式な正答・採点上の取扱いは、各試験実施機関の発表を優先してください。 情報の確認方法と訂正窓口は編集方針に掲載しています。 本サービスは診断・治療・臨床判断を目的とするものではありません。

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