113C082|第113回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床歯内療法学

35歳の男性。上顎右側第一大臼歯の自発痛を主訴として来院した。2か月前から食片圧入があり、昨夜から拍動性の疼痛と温熱痛を自覚しているという。歯髄電気診で閾値の上昇がみられた。初診時の口腔内写真(別冊No. 32A)とエックス線画像(別冊No. 32B)を別に示す。 考えられる診断名はどれか。1つ選べ。

113C082の問題画像
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正解: c

正答

c

この問題のポイント

拍動性自発痛、温熱痛、歯髄電気診閾値上昇は、歯髄内で化膿が進んだ急性化膿性歯髄炎を示します。

解説

急性化膿性歯髄炎では歯髄内に膿瘍が形成され、閉鎖空間の内圧上昇により激しい拍動性自発痛が生じます。温熱で痛みが増悪し、冷刺激で一時的に軽減することがあります。歯髄組織の障害が進むため電気診の反応閾値が上がります。根尖性歯周炎なら咬合痛・打診痛や根尖所見が中心です。

画像の確認

実画像では、Aの上顎右側第一大臼歯の隣接面に食片圧入を生じ得る深い齲蝕がみられます。エックス線画像Bでは病変が歯髄へ近接していますが、根尖部の明らかな透過像は目立たず、症状と合わせて急性化膿性歯髄炎が考えられます。

選択肢の確認

a.歯髄充血
誤り。
歯髄充血では誘発痛が刺激除去後すぐ消えることが多く、拍動性自発痛は説明しにくいです。

b.急性単純性歯髄炎
誤り。
急性単純性歯髄炎より進行し、化膿に特徴的な拍動痛・温熱痛がみられます。

c.急性化膿性歯髄炎
正しい。
膿瘍形成による拍動性自発痛、温熱痛、反応閾値上昇が一致します。

d.慢性潰瘍性歯髄炎
誤り。
慢性潰瘍性歯髄炎は開放性齲窩から歯髄が露出し、慢性的に経過する病態です。

e.急性化膿性根尖性歯周炎
誤り。
急性化膿性根尖性歯周炎では失活歯、咬合痛・打診痛、根尖部病変が中心です。

覚えるポイント

  • 急性化膿性歯髄炎は拍動性自発痛と温熱痛が重要です。
  • 歯髄炎と根尖性歯周炎は打診痛・根尖所見で区別します。

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