113D005|第113回 歯科医師国家試験 過去問

全身管理医学・全身疾患

過換気症候群で低下するのはどれか。1つ選べ。

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正解: e

正答

e

この問題のポイント

過換気では二酸化炭素の呼出が過剰になり、最初に明確に低下するのは動脈血二酸化炭素分圧〈PaCO₂〉です。

解説

不安や緊張などを契機に換気量が代謝上の必要量を超えると、肺胞から二酸化炭素が過剰に排出されます。その結果PaCO₂が低下し、炭酸が減少するため動脈血pHは上昇して呼吸性アルカローシスになります。低二酸化炭素血症による脳血管収縮や、アルカローシスによるイオン化カルシウム低下により、めまい、口周囲・四肢のしびれ、手足の硬直などが生じます。

肺自体の酸素化障害が主病態ではないため、動脈血酸素飽和度は通常保たれ、ときに上昇します。交感神経緊張を伴えば心拍数や血圧はむしろ上昇し得ます。対応は処置を中止して不安を軽減し、ゆっくりした呼吸を促すことが基本で、低酸素血症がなければ酸素投与を機械的に行う病態ではありません。

選択肢の確認

a.血圧
誤り。
不安による交感神経緊張で上昇することがあり、過換気の本質的な低下項目ではありません。

b.心拍数
誤り。
不安や交感神経刺激により頻脈となることが多く、低下を特徴としません。

c.動脈血pH
誤り。
PaCO₂低下により呼吸性アルカローシスとなるため、pHは上昇します。

d.動脈血酸素飽和度
誤り。
肺胞換気は増えており、基礎的な肺疾患がなければ酸素飽和度は通常低下しません。

e.動脈血二酸化炭素分圧
正しい。
過剰換気によってCO₂の排出が増えるため、PaCO₂が低下します。

覚えるポイント

  • 過換気症候群はPaCO₂低下+pH上昇=呼吸性アルカローシスです。
  • しびれやテタニー様症状にはイオン化カルシウム低下が関係します。
  • 酸素化不全ではなく、換気過剰が病態の中心です。

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