113D028|第113回 歯科医師国家試験 過去問

基礎歯科医学病理・微生物・免疫

皮膚の主要常在細菌はどれか。1つ選べ。

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正解: d

正答

d

この問題のポイント

皮膚表面には表皮ブドウ球菌などのStaphylococcus属が広く常在し、皮膚常在細菌叢の主要な構成菌となります。

解説

皮膚は乾燥、弱酸性、塩分、皮脂などにより多くの微生物には厳しい環境ですが、その環境に適応した細菌が常在します。代表はコアグラーゼ陰性ブドウ球菌、とくにStaphylococcus epidermidisで、ほかにCutibacterium属やCorynebacterium属などが部位に応じて存在します。常在菌は病原菌の定着を競合的に妨げ、皮膚バリアの一部として働きます。

一方、皮膚障害、カテーテルなどの異物、免疫低下があると、通常は病原性の低い常在菌も日和見感染の原因になります。Staphylococcus aureusも皮膚・鼻腔に保菌され、創傷感染などを起こし得ます。選択肢の他属は腸管、口腔・腟、嫌気環境などを主な生息部位とし、皮膚の主要常在菌として最適ではありません。

選択肢の確認

a.Clostridium属
誤り。
芽胞を形成する偏性嫌気性菌を含み、土壌や腸管などに存在しますが、皮膚表面の主要常在菌ではありません。

b.Enterococcus属
誤り。
腸管常在菌として重要で、医療関連感染の原因にもなります。

c.Lactobacillus属
誤り。
口腔、腸管、腟などにみられ、乳酸を産生しますが、皮膚の主要属ではありません。

d.Staphylococcus属
正しい。
表皮ブドウ球菌などが皮膚に広く常在し、主要な細菌叢を構成します。

e.Bifidobacterium属
誤り。
偏性嫌気性菌で、主に乳幼児を含む腸管細菌叢の構成菌です。

覚えるポイント

  • 皮膚常在菌の代表はStaphylococcus epidermidisです。
  • 皮脂の多い部位ではCutibacterium属、湿潤部ではCorynebacterium属なども増えます。
  • 常在菌もバリア破綻や異物留置時には日和見感染を起こし得ます。

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