113D031|第113回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床歯周病学

アタッチメントゲインを認める治癒形態はどれか。2つ選べ。

2つ選択
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正解: b・d

正答

b、d

この問題のポイント

アタッチメントゲインは、プロービング時の付着位置が歯冠側へ移動することです。歯周組織の治癒形態では、結合組織性の新付着と、長い接合上皮による上皮性付着がこれをもたらします。

解説

臨床的アタッチメントレベルは、セメント-エナメル境からポケット底までの距離で評価します。歯周治療後にポケット底が歯冠側へ移動すればアタッチメントゲインです。治癒の組織学的様式として、病変で失われた根面に新生セメント質が形成され、そこへ新しい歯根膜線維が埋入する「新付着」があります。これは歯周組織再生で目指す治癒です。

もう一つは、歯肉上皮が根面に沿って伸長し、長い接合上皮を形成する「上皮性付着」です。通常のフラップ手術後に多い治癒で、真の再生ではありませんが、ポケット底が歯冠側へ移るため臨床的アタッチメントゲインを示します。ポケット深さの減少だけでは、付着獲得ではなく歯肉退縮によって生じた可能性を除外できません。

選択肢の確認

a.再付着の獲得
誤り。
再付着は、手術などで一時的に離断されたものの病変で失われてはいない歯周組織が再結合する概念です。歯周炎で失われた付着を新たに獲得する治癒形態とは区別します。

b.新付着の獲得
正しい。
病変で露出した根面に新生セメント質と機能的歯根膜線維が形成され、真の付着獲得が起こります。

c.歯の動揺の改善
誤り。
炎症消退や咬合調整で動揺が減ることはありますが、それだけでは付着位置の歯冠側移動を証明しません。

d.上皮性付着の獲得
正しい。
長い接合上皮が根面へ付着すると、臨床的にはポケット底が歯冠側へ移り、アタッチメントゲインを示します。

e.プロービング深さの減少
誤り。
歯肉辺縁の退縮だけでもプロービング深さは減るため、単独ではアタッチメントゲインを意味しません。

覚えるポイント

  • 新付着=病変で失われた根面に新生セメント質が形成され、機能的歯根膜線維が埋入する治癒です。新生骨まで含む全支持組織の回復は「歯周組織再生」と区別します。
  • 上皮性付着でも臨床的アタッチメントゲインは得られますが、真の歯周組織再生ではありません。
  • アタッチメントレベルは基準点であるCEJから測り、ポケット深さだけで判断しません。

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