113D034|第113回 歯科医師国家試験 過去問
腺上皮細胞と腫瘍性筋上皮細胞からなる悪性唾液腺腫瘍はどれか。1つ選べ。
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正解: d
正答
d
この問題のポイント
悪性唾液腺腫瘍のうち、腺上皮細胞と腫瘍性筋上皮細胞の二相性を示す代表は腺様囊胞癌です。
解説
腺様囊胞癌は、導管を形成する腺上皮細胞と、その周囲に配列する腫瘍性筋上皮細胞からなる悪性唾液腺腫瘍です。篩状型では腫瘍胞巣内に多数の偽囊胞状空隙がみられ、「Swiss cheese様」と表現されます。管状型・充実型もあり、組織型によって悪性度が異なります。
臨床的には発育が比較的緩徐でも、神経周囲浸潤を起こしやすいため疼痛や知覚異常を伴うことがあります。局所再発と晩期の血行性転移、とくに肺転移に注意して長期経過観察が必要です。「二相性」と「神経周囲浸潤」を結び付けると判断できます。
選択肢の確認
a.多形腺腫
誤り。
腺上皮・筋上皮性分化と粘液腫様・軟骨様間質を示しますが、基本的には良性腫瘍です。
b.粘表皮癌
誤り。
粘液産生細胞、類表皮細胞、中間細胞から構成される悪性腫瘍です。
c.腺房細胞癌
誤り。
漿液性腺房細胞への分化を示し、細胞質内の好塩基性顆粒が特徴です。
d.腺様囊胞癌
正しい。
腺上皮細胞と腫瘍性筋上皮細胞の二相性を示し、篩状構造と神経周囲浸潤が典型です。
e.Warthin腫瘍
誤り。
好酸性の腫瘍性上皮とリンパ性間質からなる、主に耳下腺の良性腫瘍です。
覚えるポイント
- 腺様囊胞癌=二相性・篩状構造・神経周囲浸潤です。
- 緩徐にみえても再発・晩期遠隔転移があり、長期追跡が必要です。
- 多形腺腫にも筋上皮性分化はありますが、設問の「悪性」が鑑別点です。
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