113D045|第113回 歯科医師国家試験 過去問
抜歯時に行う静脈内鎮静法で健忘効果を期待する時期はどれか。2つ選べ。
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正解: c・d
正答
c、d
この問題のポイント
静脈内鎮静薬の健忘作用は投与後の出来事に対する前向性健忘です。局所麻酔注射と抜歯操作の記憶・不快感を軽減することを期待します。
解説
歯科の静脈内鎮静法では、ミダゾラムなどのベンゾジアゼピン系薬がよく用いられます。鎮静・抗不安・抗けいれん作用に加えて前向性健忘作用があり、薬剤投与後に経験した出来事が記憶として固定されにくくなります。そのため、局所麻酔の注射や抜歯操作といった侵襲的処置の時期に健忘効果を期待します。
投与前の来院や静脈路確保の記憶を消す後向性健忘は通常期待できません。また帰宅時には鎮静深度が十分に浅くなり、意識、呼吸・循環、歩行、付き添いなど退室基準を満たす必要があります。帰宅後まで健忘・鎮静を積極的に残すことは目的ではなく、安全上避けるべきです。
選択肢の確認
a.来院時
誤り。
鎮静薬投与前の出来事であり、投与後に生じる前向性健忘の対象になりません。
b.静脈路確保時
誤り。
薬剤を投与するための静脈路確保は通常投与前で、その時点の記憶を消すことは期待できません。
c.浸潤麻酔時
正しい。
静脈内鎮静薬投与後に行うため、注射の不快な記憶を軽減する前向性健忘を期待できます。
d.抜歯処置時
正しい。
鎮静下で行われる侵襲的操作であり、健忘効果を期待する主要な時期です。
e.帰宅時
誤り。
帰宅時には十分に回復して退室基準を満たす必要があり、健忘を残すことを目的としません。
覚えるポイント
- ベンゾジアゼピンの健忘は主に前向性健忘です。
- 投与前の静脈路確保の記憶は原則として残ります。
- 帰宅時は鎮静を残すのではなく、安全な回復を確認します。
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