113D056|第113回 歯科医師国家試験 過去問
治療薬の長期服用による副腎皮質機能不全を考慮すべきなのはどれか。2つ選べ。
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正解: b・e
正答
b、e
この問題のポイント
関節リウマチと全身性エリテマトーデスでは、治療に副腎皮質ステロイドを長期使用することがあります。外因性ステロイドが視床下部-下垂体-副腎系を抑制し、続発性副腎皮質機能不全を起こします。
解説
糖質コルチコイドを長期間投与すると、負のフィードバックでCRHとACTHの分泌が抑制され、副腎皮質が萎縮します。急な休薬や、抜歯・感染・手術などのストレス時に必要なコルチゾールを増やせないと、倦怠感、低血圧、低血糖、悪心などを生じ、重症では副腎クリーゼに至ります。
自己免疫・炎症性疾患である関節リウマチと全身性エリテマトーデスでは、病勢に応じて全身性ステロイドが長期投与され得ます。歯科では薬剤名だけでなく投与量・期間、直近の減量、中断の有無、現在の病勢を確認し、必要なら主治医と周術期管理を相談します。患者判断でステロイドを中止させてはいけません。
選択肢の確認
a.末端肥大症
誤り。
成長ホルモン過剰に対して手術、ソマトスタチンアナログなどを用い、長期ステロイド治療が基本ではありません。
b.関節リウマチ
正しい。
炎症制御のため全身性副腎皮質ステロイドが長期投与されることがあり、HPA系抑制に注意します。
c.Cushing症候群
誤り。
コルチゾール過剰の病態です。医原性Cushing状態では減量管理が必要ですが、「治療薬としての長期ステロイド」を典型的に想定する基礎疾患ではありません。
d.甲状腺機能亢進症
誤り。
抗甲状腺薬、放射性ヨウ素、手術などが中心で、通常の長期ステロイド治療対象ではありません。
e.全身性エリテマトーデス
正しい。
臓器障害と病勢の制御に全身性ステロイドを用いることがあり、続発性副腎機能不全を考慮します。
覚えるポイント
- 長期ステロイド→ACTH抑制→副腎萎縮→ストレス時コルチゾール不足です。
- RA・SLEでは服薬歴と中断歴を必ず確認します。
- 急な中止を避け、侵襲の大きさに応じて主治医と周術期対応を検討します。
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